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2014年11月 3日 (月)

四天王楓江戸粧

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今から18年前、1996年10月のこと。長時間の観劇を終えたお客たちは、帰路につきながら、「あそこと、あそこを繋ぎ合わせたら、半分になって再演出来るかも」とか話しておりました。

国立劇場で、江戸時代の顔見世狂言をそのまま復活させた「四天王楓江戸粧」を見終わった観客は、同じかたちでの再演は無理、でも何とかしてまた見たいと思ったのです。

今回の再演は、その願いをかなえるもので、当時、こうすれば、と思った形とだいたい同じです。

今回上演している場割りは。

岩倉山の場、一條戻橋の場、平井保昌館の場、花山御所の場、地蔵堂の場、紅葉ヶ茶屋の場です。

前回から、愛宕山の場、三島明神の場、足柄山の場がカットされております。また、地蔵堂の場は平井保昌館の場の次にあったものが、紅葉ヶ茶屋の場の前におかれております。

時間も、同じ場を前回だと約250分、今回が230分で演じているので、短縮されております。

この時間の短縮は、当代猿之助丈が良門と品川女郎おのぶ実は小女郎狐の精を、地蔵堂の場、紅葉ヶ茶屋の場で演じるために改変されているためと思われます。この部分は話のスジもがらりと変わっておりました。

これは、左大臣高明をねじ込んだことも一因と思われますが、このあたり、どうなんでしょう。国崩しの大悪が居候の色男とは、無理して役を作ってねじ込んだ割には、わかり易くなく、かえってなじまなかったように思えるのは私だけでしょうか。

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