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2012年1月28日 (土)

炭住に積もる雪

Imgp1263_w Camera : Pentax 645D, Lens : FA 35mm F3.5

前に、「雪は命の試金石みたいなものだ」と書いたことがあります。生きていて使われているものは雪を撥ね退け、そうでないものは、ただ雪に覆われていくばかり。とか。

ある意味それは正しいでしょう。こんな写真からでさえ居住部と非居住部が想像つきます。それにしても、今年の雪はちょっと辛すぎる。

ここは北海道の幾春別。写真は去年の暮れのものですが、現在はさらに積雪が進んでいるそうです。もともと雪が多いところですが、今年は異常です。

Imgp1268_w この住宅は、住友奔別炭鉱の炭坑住宅でしたが、現在、日本で最も当時の面影を保っている炭坑住宅だと思います。このような豪雪の中、空家になった住居の部分の除雪も気にしながら、毎日雪かきをしながら暮らして行くのは大変な事でしょう。

早く寒気が緩んで欲しい、そして春になって欲しい。そう切に願います。

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2012年1月22日 (日)

大人の休日パスで帰省

冬の間は雪の状態が心配なのでこまめに帰省します。実家が雪国にあるとないのでは気の重さがまるで違います。

実家は田舎でも良い、シャッター通りでも良い、雪さえ降らなければ、とよく思います。そして、ここ2年あまり雪が多い。地球は温暖化に向かっている訳ではなく、実は寒冷期に向かっているのだという説がありますが、これだけ雪が降ると共感するものがありますね。

こんな事を書くと、私はまるで孝行息子のように誤解されそうですが、実際は帰省をネタにさんざん遊びほうけているだけ。

Dsc00871_w 今回は、大人の休日パスという、とてもお得な切符が使えたために、秋田に帰るためにこんなところに来ております。福井の駅には十年以上前に仕事で来たことがあります。駅舎は変わっても駅前のイメージはあまり変わっておりません。

Dsc00900_w 福井を経由して帰省を始めたのは寝台特急日本海に乗りたかったからであります。

Dsc00927_w 本当はA寝台を取りたかったのですが、もう既にヲタ御用達になっておるのか、早々と売り切れであります。私もヒトの事言えませんがね。日本海のA寝台は日本に残った最後のプルマン式寝台客車で、この3月に廃止になるので、その前にもう一度乗っておきたかったのです。

Dsc00923_w 日本海号でそのまま帰省するには少し到着が早すぎるので、青森まで乗ってしまいました。

そして、私の定点観測場みたいになっている五所川原の駅の構内踏み切りと、腕木信号、弘南バスの待合所を見てから、秋田へ向かいます。雪かき帰省なんですけど、これくらいの寄り道はOKですよね。

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カメラはNEX-5n、レンズはSEL18200。

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2012年1月17日 (火)

Planar 50mm F1.4 HFT Made by Rollei Germany

先日いろいろなQBMのレンズを並べてみましたが、一つの驚きがPlanar 50mm F1.4のレンズでした。

私は同種のレンズをZeissヴァージョンとRolleiドイツヴァージョンを持っておりますが、このレンズが開発された当初のシリアル番号を持つZeissヴァージョンを好んで使っておりました。

ところがいろいろ比較していると、Rolleiドイツヴァージョンの方が解像度が良さそうです。そして、コンタックス用のPlanar50mm F1.4よりも良いように思います。

室内でカメラばっかり撮っているのもナンですから、職場の近くでスナップを撮ってみました。

このレンズは本来の姿がコンタックス用のもので、QBM用のものはカメラボディの制約を受けていると思っておりました。が、実際は完成された素晴らしいレンズです。ちょっと濃い目のコーティングも効果をあげているのでしょう。

昼と夜で各種の状況で作例を撮って見ました。いずれも絞りは開放です。このレンズは明るさの割りにピントが厚く、かなり解像度が高いことがわかると思います。

Camera : NEX-5n, Lens : Planar 50mm f1.4 Rollei QBM 3pin @f1.4

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2012年1月15日 (日)

QBMの標準レンズたち

Dsc00724_w Rolleiflexの35mm一眼レフ、Rollei SL35シリーズのQBMマウントの標準レンズたちです。

実際はもっと沢山あるのかも知れませんが、私の持っているレンズは上の写真の通りです。左から

Carl Zeiss Planar 50mm F1.4 HFT 1Pin

Carl Zeiss Planar 50mm F1.8 1Pin

Schneider Rollei SL-Xenon 50mm F1.8 1Pin

Voigtlander Color-Ultron 50mm F1.8 2pin

Mad by Rollei Planar 50mm F1.4 Rollei-HFT 3Pin

Mad by Rollei Planar 50mm F1.8 Rollei-HFT 3Pin

Voigtlander Color-Ultron 55mm F1.4 3pin

最後のものは日本製、Made by Rollei の50mmF1.8がシンガポール製、残りがドイツ製です。これらのレンズは全て古く、経年劣化もあるものの、大体の性格は今でも変わりません。NEX-5nで同じ条件で撮ってみました。参考まで、なお絞りは開放値に関係なく全て開放です。

三脚を使っても微妙にズレがあるのはご勘弁。それでも同じ50mmでもF1.8の方が画角が微妙に狭いことが解ります。F1.4のPlanarでは後の3pinのほうがくっきり解像してます、がF1.8のPlanarではモノコートの1Pinのほうが良さそうです。XenonとARレンズは普通のレンズですが、Planarの方が私は好きです。開放値がF1.4とF1.8のレンズがあるので、F1.4のレンズはF2でも撮ってみましたが、PlanarではF1.4で撮ったほうが魅力的でした。

Carl Zeiss Planar 50mm F1.4 HFT 1Pin

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Carl Zeiss Planar 50mm F1.8 1Pin

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Schneider Rollei SL-Xenon 50mm F1.8 1Pin

Dsc00732_sx50f18

Voigtlander Color-Ultron 50mm F1.8 2pin

Dsc00731_cu50f18

Mad by Rollei Planar 50mm F1.4 Rollei-HFT 3Pin

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Mad by Rollei Planar 50mm F1.8 Rollei-HFT 3Pin

Dsc00735_rp50f18

Voigtlander Color-Ultron 55mm F1.4 3pin

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3PinのPlanar50mm F1.4の合焦部のピクセル等倍。ピントはCレンズのシリアルナンバーにあります。

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2012年1月12日 (木)

Super takumar 55mm F1.8

Dscf3156_w 今や使いもしないカメラ機材に囲まれている私ですが、昔はカメラボディはペンタックスSL、レンズはスーパー タクマー55mmF1.8一本で、良い写真を撮りたいと願っていた、そんな時代もありました。

当時のペンタックスSLはもう壊れてしまいましたが、スーパータクマー55mmは今でも手元にあります。昔、落下事故をおこして枠がゆがんでフィルターはつけれなくなっておりますが、レンズに異常は無いと思っております。

このレンズは私にとって、ソウルフードならぬソウルレンズであり、最も大切にしているレンズの一つであります。カメラ屋に行けばもっと綺麗な中古品を2,3千円で売っているでしょうけど。

とにかく、私にはソウルレンズであるので、このレンズを持ち出すと、昔の光にまた出会える気がして、カメラを手にするモチベーションの一つにもなっております。

このレンズを付けるカメラですが、今のところNEX-5nとの組み合わせが気に入っております。NEXには明るいレンズが無いので、その部分を補完することにもなるしね。それに、このカメラにはMFアシスト機能があり、ピント合わせが易く、下手なAPS-Cのデジタル一眼の小さな素通しファインダーよりピントの確認が楽です。フルサイズ一眼の5Dもありますが、NEX-5nの気安さには勝てません。

肝心の写りですが、1610万画素のCMOSに対して全く余裕。これは素子の画素数に関係なくそうでしょう。絞りを開放にしても合焦部は素晴らしい解像をします。そこからのボケ方も素直で自然。いろいろな面でこのレンズは素直で自然です。

そもそも、このレンズは普及版一眼レフのPentax用、そして、二種類用意された標準レンズのうちの廉価版。基本設計は50年以上前ですから、定番中の定番レンズ。おそらく山ほど製造され、出回ったレンズでしょう。

しかし、基本性能は高く、現在のデジカメと組み合わせても特徴が生きてくるレンズに思えます。特に絞りを開放にした時の描写は、デジタルでこそ実力を発揮できたるものでは無いでしょうか。

Camera : NEX-5n, Lens : Super Takumar 55mm F1.8,  @F1.8

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2012年1月 9日 (月)

二瓶の塩ウニ

Dscf3118_w 小樽の市場で、500円の塩ウニの瓶詰めを眺めながら、「もう買ってしまったんだよねー」とつぶやいていたら、店の親父に「もう買ってしまったものは、他の店で見ないことだよ」と教えられました。

そうだよねー、前の店で同じような瓶詰めを1000円で買ってきたんだ。と私。

最初にウチの店に来りゃ良いのに、ウチの店は安いんだから....かわりにこのシシャモはどう?と親父。

シシャモは欲しく無かったので、結局、その500円の塩ウニを一瓶買って来ました。本当に同じようなもので値段だけが違うのか、納得できなかったからです。

札幌から大阪を経て横浜に帰り、ザックのなかで揉まれた二つの塩ウニの瓶詰めを開けてみたら、一目で納得できました。ちゃんと500円分と1000円分じゃないか、と。

ところでこの二つの塩ウニ、味も随分違います。500円のほうはトロッとしていて、1000円のほうはねっとりしております。保存食としての塩ウニなら1000円のほうが優れているのでしょうが、500円のほうも生ウニに近い感じで悪くはありません。

結局、両方買って正解でした。

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2012年1月 7日 (土)

大潟村冬景色

Imgp1199_w Camera : Pentax 645D, Lens : FA35mm F3.5

帰省のたびに寄ってみるのが大潟村。湖の中に堤防を作り、その内側の水を外に排水して干からびさせることによって作られた村です。ここの景色はちょっと日本離れして居りますが、四季を通じて美しい。

Imgp1209_w_2 この広く平坦な土地の標高は平均海抜-3m。周囲を覆う残存湖の水面はだいたい海抜0.4m。だから、水門を開けばいつでも淡水が用水路を経て水田に流れてきます。逆に水が不要になればいつでもポンプで排水地(残存湖)に排水できるのです。水田を営むために最も必要なインフラは水便ですから、この干拓地は水田として理想的な水のコントロールで出来るようになっているのです。

ところで、この残存湖(調整池)と日本海は防潮水門で仕切られて繋がっております。海面の海水と調整池の淡水の水面差は約0.2m。淡水の水位のほうが数十センチ高くなっております。

素人考えで、もし陸地を覆う堤防が壊滅したら、調整池の淡水が村に流入する、しかし調整池の淡水は村の陸地に比べ絶対量は少ないので影響は無いかも知れない、しかし防潮水門が壊滅したら、無限の海水が流入し、村が水没してしまうのではないか、と恐れます。

今までは、「杞憂」そのもの、と思っておりましたが、先の大震災で津波のエネルギーは人知を遥かに超えていることを見せ付けられました。地形的には大津波は考えにくいと言うものの、気になるところであります。

Imgp1219_w

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2012年1月 3日 (火)

おせちは、マンネリが一番かも

Dscf3130_w 表題の写真は、私が作った今年のおせち。それなりに凝ってみましたが、斬新なレシピは不評で、やはり、まんねりレシピが一番だったようです。

左の弁当箱には作ったものは、あわびの酒蒸しくらい、後はできあがりを買ったもの、かまぼこ、子持ち昆布、若桃煮、栗の渋皮煮、が入ってますが二の重のつもりです。二の重は本来は酢の物を詰めるらしいのですが、酢の物は別鉢にして自由に詰めてます。

真ん中が、一の重のつもり。丹波黒豆、伊達巻、椎茸の旨煮、海老の旨煮。定番通り5品です。黒豆は丹波の黒豆を関西炊きにしております。伊達巻は市販品は甘すぎるので自分で巻きます。海老は養殖ものでも車えびが美味しいし、何より綺麗ですね。

右が三の重のつもり。煮しめです。あわびの酒蒸しの蓋で使った昆布で鰊蕎麦用の鰊を巻いた昆布巻きも入ってます。この組み合わせが意外と合うからね。

左下は和牛ほほ肉の赤ワイン煮込み。和牛のほほ肉を山葡萄100%の赤ワインで煮込みました。付け合せに金時人参と使って、思いっきり和風。箸で持てる大きさで作りましたが、コラーゲンが固まって御節には不向きでした。お味は最高なんですがね。

その右はなます。私はゆずの果汁を加えて薄味で作ります。完全にサラダ化してます。

その右は栗きんとんですが、きんとん部分は生クリームとシロップ漬けの栗のシロップをつかって作ってあります。この栗きんとんは当家では定番です。

その他、白レバーのテリーヌを生クリーム入り、抜きで二種類作りましたがやはり、おせちにレバーは不評で、どちらも家族的にはボツ。クラッカーに少量を乗せて食べてもらいました。さらにアボガドとクリームチーズ、海老のテリーヌも作ったものの、これも合わないと不評。

さらに、牛スジの実山椒煮も作ったものの、これも不評。和牛のスジの綺麗なゼリーだったのですがね。どうもテリーヌやゼリー状のものは当家では好まれないようです。

結局、伝統的なレシピが一番ということなのでしょう。ちなみに、これらの正味期限は1日。黒豆以外、極薄味なので。

Dscf3126_w コラーゲンの為御節にはいまひとつでしたが、この組み合わせのホホ肉の赤ワイン煮込みは美味しいですよ。

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2012年1月 1日 (日)

あけましておめでとうございます

Dscf3046_w 新年、明けましておめでとうございます。

お正月らしい表題の写真を持っていないなぁ、とフォトストックを見ていたら、飲山亭の写真があったので、使っております。

ここは、秋田の太平山三吉神社の里宮の一角でありますが、実家の近所で、私はこの神社の氏子でもあります。

そもそも、この建物は秋田藩主の別荘の雪見御殿。太平山の山頂にある三吉神社が里宮を探していた時、殿様が雪見御殿の一角を提供した由ですから、こちらの方が古くからある建物です。

ちなみに飲山亭の名前の由来は、杯に太平山の姿を映し飲み干したことによるとか。

私は、この建物を子供の頃から知っているのですが、お正月に三吉神社がおみくじを売る場所、くらいの認識しかありませんでした。

現在では、秋田の久保田城から太平に行く場合、昔、田んぼだった所に引いた真っ直ぐな道を通るのが当たり前ですが。昔は、そのあたりは田んぼですら無い、潟と谷地だったのです。太平方面に行くには、山沿いのくねくねした細い道を通るしか無かった。その山端が雪見御殿だった訳です。

それにしても、雪深い秋田でわざわざ雪見御殿を作るというのも、風流な殿様だったのですね。

新年早々、挨拶から脱線しとりとめの無い事を書いてしまっておりますが、今年もよろしくお願いします。

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