「北辺の機関車たち」と「汽罐車」
先日、街を散歩していたら、古本屋で懐かしい写真集を発見しました。「北辺の機関車たち」。
この写真集は子供の頃見ていた、キネマ旬報社の「蒸気機関車」という雑誌に広告が載っていた写真集です。
私は、広告を見ただけでしたが、そのタイトルが妙に心の中に残っておりました。
早速、写真集を覗いてみると、懐かしい機関車がいっぱい写っております。古い友人の写真を見ているようでした。欲しい、と思ったものの、当初の定価より高い値段がついていたので、見送りました。
私、古本は新書の値段より低くあるべき、とする、古本屋にとって下客なのです。
その後、ネットで調べたら、この写真集の作者の一人の大木茂氏が新作の写真集を出しているとの情報を発見しました。その新しい写真集「汽罐車」には「北辺の蒸気機関車たち」に掲載された写真も掲載されているとの事。早速注文して、見てみましたが、これが素晴らしい。写真もさることながら、印刷も美しい。
当時のネガをスキャンして、デジタル補正をかけて印刷していると思われますが、とても美しい仕上がりです。まるで、リアルタイムで印画紙にプリントした蒸気機関車の写真を見ているようです。
ところで、「汽罐車」は手にしましたが、結局「北辺の機関車たち」も買ってしまいました。
このあたりは、理屈では理解出来ない、オジサンのデリカシーといったところでしょうか。
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コメント
大木さんは映画のスチールカメラマンなんですね。
こちらの本を開いたとたん、蒸気機関車全盛の頃が甦ってくることでしょう。
こういう本と出逢うと、ほくそ笑んでしまいますね。
ダブルトーン印刷ってなんだろう?
投稿: SCR | 2011年6月11日 (土) 19時05分
美しい風景、人間味のある機械、手間暇の掛かった暖かな社会と人々、誰しもこういう写真に和み、癒されます。そして、鉄道写真好きの人には、大いに興奮する写真集なんでしょうね。わたしにとっては、Herve LewisのLecons de seduction見たときの感動(いや、そんな不純じゃないな、失礼)か?
コダック製モノクロフィルムが値上がりします。
わたしに関係のある120サイズのフィルムは以下の通りに7月1日より、変更になるそうです。円高の今、フィルムの値段を上げるのは少し違和感もありますが、逆にEU圏、米国本土と肩を並べる金額補整になった訳です。
裏を返せば、フジフィルムの力の失速が見て取れます。
・TX-400・・・360円→500円
・T-MAX400・・・360円→490円
・T-MAX100・・・360円→490円
ついでに、最近のTmax-400のネガを引き延ばすに当たって、小穴式のピントルーペを覗いてると、半切くらいだとなかなかピントが合わせられない・・・それくらい粒子が細かいから、粒子が出てこないの!
目視でシャープな所のピント出して置いて、そこを微調ダイヤルでほんの少し加減するだけ〜小穴式のルーペって、世界最強の筈なのに・・・
ステキなフィルムだわ♪Tmax〜最高なのに何で軽んじられるのかしら?
投稿: ら・ぺるら | 2011年6月12日 (日) 11時07分
SCRさま今晩は
大木さんは、蒸気機関車の写真を撮っていたがために、道を外してカメラマンになったしまったようです。あとがきか何かに、本当は技術者になりたかった、とありました。
この印刷がどういう技術か知りませんが、良い、本当に良い仕上がりです。
ら・ぺるら さま今晩は
この猛暑の折、フィルムの値上げですか。冷蔵庫がいっぱいで買いだめも出来ない。
そもそも、最近現像していない......。
退化している.....。
投稿: kk | 2011年6月12日 (日) 23時30分