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2010年8月 7日 (土)

ETR450

Dsc01726_w1 (この電車の顔はトリミング次第でいろんな顔になりますが、どう切っても素敵だなぁ)

私がローマを訪れたかった理由は、ETR450という最初の高速振り子電車が現役で走っているからです。この電車は20年の歳月をかけてイタリアで開発された高速電車ですが、カーブの多い線形を高速で走るために、カーブで車体を10度傾けることができるようになっております。しかし、そのため車体は小さく、1等2等とも3列シートで運送能力に問題がありました。

その後、振り子電車は車体の傾きを8度に縮小し、4列シートにして運送能力を犠牲にすることなく、高速化をはかったETR460になり、これをベースにして、各種の電源に対応した電車が欧州各国で活躍しております。

鉄道車両は、長い開発を経て最初に運行するモデルがあり、実際の運行によりその改良モデルが現れ完成型となってゆきますが、得てして最初のモデルのほうが夢があり、ロマンがあったりするものです。
日本で言えば、新幹線の0系がそれにあたります。その後の新幹線は改良に改良を重ね、車両の進化は行き着くところまで来た感じがしますが、0系の夢と魅力は最後まで薄れませんでした。

そういえば、ETR450も何となく0系に似ている。流体力学上の性能を備えながらも、どことなく愛嬌がありほのぼのとしたデザインです。

この車両は昔はローマ、ミラノの大動脈で使われていたものの、今ではローマ、アンコーナを結ぶ線でほそぼそと、走っております。ほそぼそとと行ってもESですから、いわば特急です。
ローマとアンコーナを結ぶESは日に4本。ローマを朝7時35分に出発する列車はTerniと言う所でアンコーナから来る列車と交換するようなので、両方の列車を予約します。

Dsc01699_w (マイ、ファーストETR450、光線は悪いのですがなんと言ってもはじめての出会いの一枚なので外せません)

何となく予想はしておりましたが、7時35分発の列車はETR460の一種のETR463でした。これに乗ってTerniまで行くのですが、万一これが遅れるとTerniで戻ってこれません、ひやひやもののスケジュールでしたが、予想したとおりアンコーナからの列車のほうが遅れて着きました。これはETR450です。

Dsc01706_w (これは1等ですが、2等も3列シート、天井も低く、運搬能力は低い)

誤って指定された先頭車両の1等車の指定席に座り、車体とシートを撫で回し嬉々としていると、運転席のドアも車掌によって開放されました。世間話でもしながら運転しているのかも知れませんが。
私にとっては至福の時間で、ローマまでの帰路を十分楽しみました。

Dsc01730_w (ETR450の到着と出発)

ローマテルミナ駅に着くと、9:50発アンコーナ行きのETR450が一つ隣のホームで待ってます。なんという贅沢でしょう。これまでの不運を取り戻したかもです。

Dsc01858_w (最新のETR600、ETR500と比べてもデザインはぴか一という気がします)

9:50分にアンコーナ行きの列車が発車してしまうと、ローマ滞在の目的は果たしてしまいます。残りの時間はどうしよう、困りました。

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コメント

鉄道音痴ながら1枚目のなんとなく生き物くさい面構えがユーモラスでいいですね。
おしまいの写真で日本の新幹線の歴史と一瞬にしてダブってしまうのがこれまた面白い。
と・・・まぁ音痴なコメントで失礼しました。

投稿: 610 | 2010年8月 7日 (土) 11時28分

610さま今晩は

この電車の顔、生き物くさいでしょ。宇宙人にも見えます。
一番下の写真は古いほうから順に並んでいる感じですが、日本の新幹線と構図が似てますね。

投稿: kk | 2010年8月 7日 (土) 21時05分

おお、凄い!
高速走行の水準を何処におくか?でノーズの形状がかわるのでしょうかね?
日本の場合は、あのアヒルのくちばしみたいな形状を見たときに、美しさよりも、機能優先になるとこういうデザインになるのか?と思いましたが、このETRという電車のデザインを見ますと、ノーズピースを5分割にして、作りやすくしているようです。日本の場合もそうなのでしょうが、そのつながりは職人的な滑らかな繋がりですね。

クラシックがなぜ美しいのか?みみざわりならぬ目ざわりが優しいのか?良く解る一枚に感謝します♪。

投稿: ラ・ペルラ | 2010年8月 8日 (日) 11時36分

ラ・ペルラ さま今晩は

このETR450は著名なデザイナーがデザインしたものとは違うようです、いわば職人的デザインでしょうか。その後のETRはジウジアローとか著名なデザイナーが手がけているようです。

なにせETR450の開発は20年くらいかかったようですから、この形は、そうした開発の中で生まれたものなのでしょう。

そういう形は、えてして、デザイナーがデザインしたものより心に響くものですね。

投稿: kk | 2010年8月 8日 (日) 13時15分

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