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2010年7月29日 (木)

ドブロブニクからスプリト行きのバス

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Dsc00918_w (ドブロブニクを出て最初の休息所、この辺りまでバスはまだのどかな雰囲気です)

ドブロブニク空港から国際線も発着しますが、毎日便がある訳ではなく週末が中心になります。Easy Jetも一日置きの運行です。本来ならドブロブニクに着いて最低2日泊まって、帰るのが正しい訪問の仕方なのでしょう。私はなるべく多くの公共交通に乗ることが目的なので、翌日には出発してしまいます。ドブロブニク空港が奇数曜日に発着するなら、そこから約200Km
離れたスプリト空港からは偶数曜日に発着するからです。

この間はバスでの移動になりますが、このバスがなかなか曲者です。まず、本数が少ないこと、夏は乗客が多く希望のバスに必ずしも乗れないこと、バス亭も多く途中で乗り降りが頻繁なこと、バスの運行会社はまちまちで一本バスを違えると切符を買いなおさなければならない事が上げられます。これは実際現地に行ってみなければ解らないことです。

日本の常識で言えば、長距離バスが通路に乗客を立たせて運行するなど考えられませんが、ここでは普通です。バスだけが移動手段であり、そのバスすら本数が無いので乗らない、乗せない訳にはいかないのです。

もし、ここのバス事情をもう少し詳しく知っていれば、この後に起きる悲劇を避けることも出来たでしょうが、ホテルのフロントは8時は早すぎるし、11時のバスがあるからここを10時に出れば余裕で間に合うよ、と気楽に教えてくれて、私も気楽に構えておりました。結果的に予定していた飛行機に乗れなくなり大変なことになるのです。

ドブロブニクを出たバスは海をところどころに見ながら山の斜面を開いた国道を走りやがて国境にかかります。一瞬「??」と思いますが、クロアチアの海岸線に数キロ、ボスニア・ヘルツェゴビナの領土が食い込みます。数分後また国境を経てクロアチアに戻ると、突然線路が現れてびっくりします。
ちゃんと電化もされて、貨車も見えます。鉄道はスプリトまでしか来ていないハズなのに何故?と思っていると、これはサラエボからプロチェまで伸びている鉄道だとの事。これはバスの隣の席に乗りあわせて何かと親切にしてくれたパリに住むモンテネグロ出身のおば様が教えてくれたのですが、日本に帰ってぐーぐるマップで見ると、ボスニア・ヘルツェゴビナの地図は鉄道も小さな道路の表記もありませんが航空写真でみるとちゃんと鉄道が伸びていて実在することが確認できました。

ところで、この親切なおば様はモンテネグロ出身、パリで結婚してパリに在住、休暇を利用してモンテネグロに帰り、これからスプリトに住む妹の所に行く途中だそうです。バスの車掌との小さな揉め事を通訳してもらった他、ユーゴスラビアの事モンテネグロ、クロアチアの事をいろいろ教えていただきました。水泳が趣味だそうで、私がドブロブニクで泳がなかったことをとても残念がり、アドリア海で泳ぐことを進められました。彼女は昨年、スプリトの島に400m四方のプライベートビーチを買ったそうです。何も建てることは出来なくてテントを張って寝泊りするしかないそうですが、それでも日本人の私からみると夢のような話です。

Dsc00924_w 彼女のおかげで、バスの長旅も苦にならなかったのですが、このバスは途中マカルスカのような綺麗な街を通って5時間弱かけてスプリトに到着します。写真の一角に長距離バス、鉄道駅、フェリーターミナルがあります。交通の要所のハズ.....ですが、妙にこじんまりしていますね。そして、ここでとんでも無いことがおこります。

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コメント

とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!

投稿: 株を始める | 2014年5月10日 (土) 15時25分

株を始める さま今晩は。

懐かしい。またクロアチアには行ってみたいと思います。バスでお世話になった彼女も元気かなぁ。

投稿: kk | 2014年5月18日 (日) 23時17分

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