ATPをロジナールで軟調現像
前回、ATPをロジナールの1:300で現像してみて、極薄のネガを作ってしまいましたが、今回は現像液を1:200、現像時間を15分で行ってみました。撮影感度はISO25。条件はうす曇です。
撮影した対象も公園でのスナップとして、トーンの残り方に留意して現像してみました。撮影カメラはPentax645,レンズは45-85のズームです。現像時間をちょっと延ばすことで、トーンに厚みが出たように思います。表題の写真でもトイレの壁にトーンが残っておりますね。
この作例では塀の板のトーンがきちんと出ておりますし、原版では光が当たった花びらも飛んでおりません。
この作例のように、目立たせる為の文字看板なんかがあると、コントラストが目だってきます。
この花壇は黄色のパンジーの中に赤のパンジーで花という文字を書いたベタな植栽です。この出方を見る限り、このフィルムは、赤の感度が特別高いようには思えません。
一面の緑の草むらに、金属の人工物がある場合、その強調度合いはどうなるかと思いテストしてみました。特別に強調することなく、自然な表現だと思います。
これは、スギナの中にタンポポの穂がある構図ですが、このような状況ではさすがにタンポポの穂は白く飛んでしまいます。スギナのコントラストも高めですね。
でも総じて、ATPで自然を撮っても面白いのではないでしょうか。
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コメント
1枚目、2枚目のトーンが凄くいいですね。
ロジナールはもう極わずかしか残っていませんが
カラーもやっているのでモノクロはD76とPC-TEAで我慢します。
投稿: 610 | 2010年4月19日 (月) 11時45分
610さま今晩は
新しいPCの液晶が明るくて、調整が難しいです。これで良しと思っていても、職場のPCで見るとどんよりしていたりします。白黒はホント、PCの影響がカラーより強いですね。
ところで、ロジナールは2.5ccあれば、この現像が出来てしまいます。テクニカルパンの軟調現像には、これが一番やり易いような気がします。是非お試しを。
投稿: kk | 2010年4月19日 (月) 21時56分
2枚目の雰囲気を拝見しておりますと
充分実用的な現像法だと感じます。
こういうのを拝見してると、ロジナールの
成分は何だろうと・・想像が駆けめぐります(笑
投稿: SCR | 2010年4月19日 (月) 23時04分
SCR さま今晩は
私が使っている100円ショップの計量スプーンの目盛りが2.5,5,10とついているので、2.5mlを計って500mlの水に足しているだけなのですが.....見た感じ、ただの水です、あれ。
それで現像できてしまう、ロジナールって一体何?
投稿: kk | 2010年4月20日 (火) 00時20分
美しい作例をお示しになり大変感謝致します.ATPはTPよりも赤感度が少なそうですね.ポートレートで妙な唇にならずに済むかも (^^) それとUV感度も期待出来ないのかな.私は天文はやらないのでHαは期待していないのですが.現像が楽しみです.
投稿: lensmania | 2010年4月24日 (土) 21時07分
lensmania さま今晩は
もともとコントラストを落とした現像方法なので、終了後はちょっとドキッとします。4号でしか焼付けできないようなネガになるからです。
でも、その状況が超微粒子フィルムにはちょうど良いのかも知れません。
投稿: kk | 2010年4月25日 (日) 00時39分