古い Ilford XP1の使用法
Camera : Home made 4x5, Lens : Apo sironar 100mm F5.6, Film : Ilford XP1, Rodinal 1:100 20c, 1h
Ilford XP1というフイルムは、最初の色素白黒フィルムです。カラーネガと同じ現像を行なう白黒フィルムで、各社も追随する画期的な商品でしたが、追随した各社はとりやめ、Ilfordの第三世代フィルムのXP2Superだけが残るだけになりました。
先日、機会があってこのXP1が手に入りましたので、テストを楽しみにしておりました。どんな商品でも最初の製品が一番、その製品の哲学が感じられるからです。そういう商品にはもちろん欠陥もあり、その欠陥は改良されて行くのですが、その過程でどうしても当初持っていた、ギラギラした情熱は薄くなってしまいます。
その意味で、最初のC41処理の白黒フィルムは魅力でした。
しかし、手に入れたフィルムは4x5のシートフィルムだったので、困った問題もありました。私が使っているコンビプランのシートフィルムの現像タンクは現像液が入れにくく、現像時間が短いカラーネガには不向きであることでした。
そこで考えたのがロジナールによる白黒現像。このフィルムはC41処理と言っても、白黒現像液でも現像出来ます。ロジナールの100倍希釈液を使って、無攪拌で1時間。これならコンビプランでも余裕で現像液の注入ができます。
サンプルの写真は、カメラの問題で右端がレンズのヘリで蹴られておりますが、見れないことは無いですね。というか、期限切れ18年のフィルムであることを考えれば、ベストの使用法では無いかと思います。
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コメント
拝読していて、改めて気付きました。
カラーカプラーが無いのだから、モノクロ現像剤で
問題はないですね。
XP1は存じ上げませんが、XP2をたまに使っては
やっぱりイイなぁ~と思っています。
投稿: SCR | 2009年12月12日 (土) 21時53分
SCRさま
これが、4x5でなければ迷わずC41です。コンビプランって現像液を入れるだけで2分くらいかかる時があるし、攪拌もしにくいので、静止現像できそうな方法でしか使いたくないのです。
投稿: kk | 2009年12月12日 (土) 22時28分
なるほど確かにモノクロ現像液を使うのはアリですね。色素画像フィルムなのに銀を回収しないで銀画像を残すわけですね。まだベースがカラープリント用になるまえですから、普通の銀画像フィルムと同様に取り扱えそうです。
XP1は同時期のアグファパンバリオと使い較べて、少しXPのほうがコントラストが高めで当時は好みでした。
投稿: lensmania | 2009年12月13日 (日) 12時25分
カラーフィルムのことはわかりませんけど、 ロジナールの100倍は、コントラストの高いレンズや夏の日射しの強いときなど、良い具合でコントラストを弱めてくれます(像が甘くならない良さがあります)
から、大量に写真を撮る人でなければ、お勧めしたいロールフィルム以上用の現像液です。
投稿: ら・ぺるら | 2009年12月13日 (日) 14時59分
lensmaniaさま
イルフォードのXPシリーズの進化はコントラストを抑えて、ポートレートに適したフィルムになってゆくことも一面にあります。
このフィルムはそれを嫌った人が買い貯めてストックしていたものでした。
ら・ぺるら さま
結局ロジナールを買いました。そしていろいろな可能性を試しております。
微粒子効果はありませんが、凄い現像液ですね。
投稿: kk | 2009年12月13日 (日) 19時47分