kodak recording film 2475
写真の箱は、コダックのレコーディングフィルム2475ものです。5インチ350フィート。Military Expiration Dateと有効期限が表現されているのは、軍用の空撮用のフィルムであったということでしょうか。
そもそもKodak recording Film 2475というのは元祖、オービス用のフィルムであり、ISOは1000から4000。標準感度が1600であったとされております。35mmのパトローネで市販もされておりましたが、1999年に製造が中止され、コダックの高感度フィルムはT-max3200となりました。
このフィルムは高感度フィルムなので、高感度を必要とする被写体に使われるほか、粒子がでかいので、素粒子フィルムとして、特殊表現用にも使われておりました。
しかし、ISO1600の高感度フィルムで、有効期限が1987年、さらに軍用だとすると、このフィルムがまともに写る確率はほぼゼロです。
それでも珍しいし、ただの素粒子フィルムとして使えるかも知れないと思い、手に入れました。
当初、フィルムのテストのために120サイズを2本切り出して見ましたが、泣きそうな結果になりました。全暗の狭い物置でカッターを振り回し、危ない思いをしたうえ、このフィルム堅くて、カッターだと切りにくいのです。
仕方が無いので、4x5で切り出してみたら、これは結構楽でした。
人間、慣れとは恐い物で、昔、4x5のシートフィルムのノッチを確かめながらホルダーに詰めることさえ面倒くさかったのに、ロールフィルムから4x5に切り出す分には楽勝、なんて言うようになるのですから。
ところで、本来のこのフィルムの指定現像液はHc-110のA希釈で20c、4分半、B希釈で20c、9分でした。コントラストの低い被写体には8分、15分まで延長します。
20年経過したフィルムであることを考えると、かぶりは酷いでしょうから、現像時間を半分にして、撮影感度を下げて行きます。
下の写真は、B希釈21c、5分、ISO100での実験です。これでも酷いベースフォッグが出て、見た目は真っ黒です。曇っていることもありますが、コントラストが低いのはやはり経年劣化のせいでしょうか。面白いことに現像時間を延ばしても、ベースフォッグは変らないので、思い切って押して見ても良いかもしれません。
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コメント
高感度と経年を考えるともっともっと被ってるかと
思いきや、画像を拝見すると実用域で使えそうですね。
それにしても、全暗黒の中での作業、お疲れ様でございます(笑
投稿: SCR | 2009年11月29日 (日) 21時26分
SCRさま今晩は
ベースフォッグを抑えられる現像法を探して、そこからISOを出そうとしています。なるべく強烈な現像液で短時間に行う方がよさそうです。
パピドールとか、コレクトールかなぁ。
投稿: kk | 2009年11月29日 (日) 23時02分