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2009年7月15日 (水)

116フィルムの現像タンク

R0012521_w 先日、70mmフィルムのベルト現像タンクはどうよ、と書きましたが、私の使い方であればもう一つ可能性があります。それは116,616フィルムの現像タンクを探す事。

70mmフィルムは、Kodakが1Aと呼んでいた2 1/2インチ幅のフィルムなので昔の116、616スプールのフィルムと同じなのです。

そうして、いろいろ探してみると、昔はアメリカで各種の可変リールの現像タンクが出ていたようです。現在のパターソン、APの可変リールの前身みたいなものです。現在のパターソン、APは135、127、120と三段階の調整ですが、古いアメリカのものはこの他に116サイズへの調整が可能なものがあったのです。

その代わり、リールにフィルムを巻きつける方法は、端から押し込んで行くだけで、ボールのフリクションを使って、リールを回すことで、フィルムを入れていくパターソン、APのような便利さはありません。

このタンクの説明書には220フィルムの記述が全く無いので、220フィルムが生まれる前、ブローニーフィルムが32インチ、116フィルムが39インチの前提で作られているのでしょう。つまり70mmフィルムだと1mくらいまでの長さなら、単純に押し込む動作でも何とか入って行くものと思います。

それ以上になると、フィルムの摩擦、押し込む力、力のかかる方向のバランスが狂って上手く入らない可能性があります。

まあ、それでも良いのですが。

パターソン、APリールとの相違が解る写真を追加します。

R0012522_w

R0012527_w 後記>このリールやはり116サイズ以上の長さのフィルムは難しいようです。左は116サイズ、ちゃんと入りますが、右の70mmは1mくらいで、どうしても進まなくなりフィルムを切るはめになりました。

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コメント

いやはや、貴殿のブツ探知能力には舌を巻きます(笑
e-Bayでしょうか?恐れ入りました。
70mmぐらい幅があると押し込むのに苦労しそうですが
幅方向は甘くできてるリールなんでしょうか?

投稿: SCR | 2009年7月15日 (水) 22時45分

 メイドインUSAが誇らしげであります!
この樹脂の色合いからすると、熱硬化性の焼き固めたタイプの樹脂のようです。まだまだものつくりでもアメリカが最強であった時代、まだ日本は足元にも及ばない時代のオーラをたかが現像タンクから感じるとは・・・

投稿: ラ・ペルラ | 2009年7月15日 (水) 23時19分

SCRさま今晩は
ぐっど くえすちょんです。パターソンとの比較を載せました。溝が深く、広く、傾斜がゆるいのが解ると思います。


ラ・ペルラ さま今晩は

流石です。恐れ入りました。一言も書きませんでしたが、それこそ、私がこのブツを手にして以来感じていたことです。手にしなくても写真からだけで解るのですね。

まさにその通り。質感、剛性、信頼感、私がプラスチックに感じていたイメージを全く覆す代物です。たかが現像タンクですが、当時のアメリカの工業製品の凄さが伝わってくる一品です。

投稿: kk | 2009年7月16日 (木) 00時29分

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