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2009年6月21日 (日)

Kodak Plus-X 5231 白黒映画用フィルム 

R0012351_w Kodak Plus-X 5231 は映画用の白黒フィルムで、1956年の登場以来、現在まで続いている古典フィルムです。Kodakは2001年に「改良」をアナウンスしてますが、それはフィルムのベースの耐久性などにとどめ、あえて古典的な味わいには手をつけずに、残しているフィルムです。

映画用のフィルムというと、コダックのVision、FujiのEternaのようにハイスペックなフィルムを想像しますが、このフィルムは感度ISO80、解像度100l/mm、粒状性RMS10で、例えばフジのアクロスなどに比べると全く見劣りするものです。

そもそも、このフィルムの価値はそんなモノでなく、このフィルムで映画を撮ると、たちどころに1960年代の雰囲気が漂うところにあります。例えば白黒映画の名作「シンドラーのリスト」でも、テストの段階で、カラーフィルム ネガで撮って白黒 ポジに反転したものと、白黒フィルム ネガで撮って白黒 ポジに反転したものでは全くリアリティが異なったそうです。

そういう、映画芸術のために、このフィルムは今でも生き続け、おそらく今後も行き続けるでしょう。最近の映画ではアイム・ノット・ゼアでも、あえて、このフィルムとタングステン用のDouble-Xが使われているくらいですから、この用途は、例え多くなくとも、無くてはならないものなのでしょう。

2009060131_w ところで、このフィルムと通常のPlus-xの違いは銀の厚さと言われております。ハイテクになるにつれ銀の使用量を抑えてきたフィルムの進化に対して、昔のままの乳剤を使っていれば、それは当然の結果と思われます。そして、現像の指定はD96。

D96はポピュラーなD76に比べて、メトールと亜硫酸ナトリウムが少なく、粒子を犠牲にして先鋭なネガを得ることを目的とした現像液です。スクリーンに向かって何倍も拡大される映画では粒子より先鋭さのほうが重要視されたと思われます。

2009060133_w 作例では、基本どおり、ISO80で撮影し、20度のD96で5分30秒の現像をしております。なるべく映画っぽいシーンを撮って作例に現像テストをしたかったのですが、私のイメージの貧困さを物語る結果になりました。

このフィルムこれだけ銀が厚ければ、低温現像なんか面白いかもしれませんね。

Camera : contax G1, Lens : Biogon 28mm F2.8, Film : Plus-x 5231, D96

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コメント

このフィルムは、わたしが学生の頃、雨の横浜の鄙びた雰囲気を出すのに最適だった、プラスXそのもののイメージかも?
だとしたら、現代の素晴らしいバライタ印画紙と組み合わせると、とてもいい印画が得られると思います。
残念ながら、風景の方は鄙びた雨の横浜は、すでにエコフィルムのようになってしまいましたけれども・・・

投稿: ラ・ペルラ | 2009年6月21日 (日) 00時31分

ラ・ペルラ さま今晩は

私、昔Plus-xが苦手でした。妙に手強くて.....。
今、改めて使うと、昔の手強さが蘇ってくるようです。

当時のPlus-xとこのフィルムの違いは解りませんが、印象は同じですね。
いきなり、70年代(私の場合)に戻った感じがします。

投稿: kk | 2009年6月21日 (日) 01時25分

いつもながら大変勉強になります。
それにしてもkodakはさすがにいろいろなフィルムがありますね。

投稿: arata | 2009年6月21日 (日) 02時15分

arataさま今日は

富士フィルムもいろいろ作っていたはずなのですが、日本だと管理がしっかりしているせいか手に入りません。
残念ですが..。

投稿: kk | 2009年6月21日 (日) 11時57分

こちらのロケ地は三原橋?違うかなぁ・・
お江戸は映画館もあか抜けておりますね。
銀が豊富なフィルムと聞くと・・C41でも
還元現像出来そうな・・とささやいてみる(笑
これだけあれば、未来永劫ございますね(笑

投稿: SCR | 2009年6月21日 (日) 21時58分

SCRさま今晩は

三原橋と和光ウラ通りです。
このフィルム、映画では専用現像液で短時間処理されるものと思いますが、思い切りいろんな現像で遊べそうな気がしてます。

投稿: kk | 2009年6月21日 (日) 22時51分

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