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2009年4月19日 (日)

消えたナガミヒナゲシ

R0012157_w Camera : Ricoh GX100, Lens : Ricoh Zoom 5.1-25.3mm F2.5-4.4

この数年間、家の近くで隆盛を極めたナガミヒナゲシですが、今年はほとんど見られません。正確に言うと去年くらいから数を減らしております。

おそらく、この花、嫌地をするのです。嫌地は連作障害のことで、特定の植物を連作することにより、土中の微量成分がその植物により吸い尽くされてしまいバランスが悪くなるか、その植物に特有な病気が蔓延して、その植物に害を及ぼしてゆくことで起こります。

ナガミヒナゲシは種で育つ1年草なので、おそらく前者が原因と思われます。この写真の近くにも、生育が悪く、小さな花を弱弱しく付けている個体が沢山ありました。これらは花を付けてもタネを作るまでには至らないでしょう。

こうして、立派な花をつけ、ハチを呼び、受粉して実をつけ、立派な種を作れる固体が減少してゆけば、その地ではその植物が滅んで行きます。

しかし、この花の種は小さく、風に乗って何処にでも飛んで行きますので、この花は新しい場所にコロニーを作ることが出来るのです。そして、前のコロニーで土中の微量成分が回復すれば、また、風に乗って戻って来るのでしょう。

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コメント

はじめまして、
いつもキレイな珍しい花の写真を見させて頂いております。
この花は、よく道端などで見かける花ですが、ナガミヒナゲシというのですね。
自分で写真を撮っていても知らない花ばかりで名前を調べるのが大変です。
また参考にさせて頂きます。

投稿: たいせい | 2009年4月19日 (日) 19時55分

いやぁ..まったく知らなかった植物の世界
この画像を拝見して道端に咲いていたような
気もしますが、理由を知ると急に興味深く
なりました。どんな世界も深いですね。
ボクは奥に写るバス停が気になって気になって..笑

投稿: SCR | 2009年4月19日 (日) 21時51分

たいせい さま今晩は

この花はちょっと変っていて、何十年か前に世田谷かどこかで、確認された。みたいな紹介になっていると思いました。

昔からあるわけではなく、誰も輸入していない、何となく日本に来たみたいに。ちょっと面白いですね。

今後もよろしくお願いします。

SCRさま今晩は

後ろのバス停は横浜市営バスの東寺尾陸橋下。陸橋のいわれは、後ろに見える通称めがね橋。
古い、美しい石橋ですが、何度か人が落ちたらしく鉄柵が作られております。


投稿: kk | 2009年4月19日 (日) 22時30分

中世欧州のような耕地4分割1サイクルで嫌地を避けるシステムがありますね.ふと素人考えした所では微量元素がもしミネラルだったら,枯死した草体が順調に分解されさえすればそんなに減らないのじゃないかなと.作物でしたら収穫されてどんどん減るのはわかりますが雑草で嫌地が生じるのなら他(挙げておられるような病原体や忌避物質など)の原因によるのかなあ,でも種子に重要な元素が集中して飛散減少てのもアリか,などと想像 (^^)

投稿: lensmania | 2009年4月21日 (火) 01時33分

lensmaniaさま今晩は

嫌地の原因は植物に聞いてみないと本当のところは解らないかも知れません。
ただ、半端じゃなく蔓延る植物なので、やりすぎ、がどこかに有りそうです。
だから反動がくるのも良く解る気がします。

投稿: kk | 2009年4月21日 (火) 20時57分

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