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2008年12月21日 (日)

ハコ単位で買う魚

R0011832_w Camera : Ricoh GX100, Lens : Ricoh Zoom 5.1-25.3mm F2.5-4.4

週末はあわただしく帰省してまいりました。その上、予定外の葬儀にも出ることになり、この年になると、黒っぽい服はディフォルトで必要かなぁ、と思ったりもしました。

あわただしい中、信号待ちの車から何気なく外を見ると、ハタハタ売りが居ました。幸いポケットにデジカメが入っていたので、懐かしい光景を写す事が出来ました。懐かしいと言っても、自分の中にある光景とは随分違っているのですが。

そもそもハタハタとは何かというと、秋田を中心に日本海側で獲れる魚のことです。この魚は海が荒れた冬になると産卵の為、秋田の海岸に大挙してやってくるのです。冬の日本海が時化て、荒天の雷と共にやってくるので、漢字で書くと魚ヘンに雷と書きます。

この魚は、たんぱく質の少ない冬の秋田にとっては恵みの魚で、人々はこの魚をハコ単位で買っては、様々な保存方法で保存し、厳しい冬を乗り切ってきました。この魚には鱗が無く、保存の為の加工が簡単なことも、保存した魚の調理が簡単なことも、幸いしております。どんな風に調理しても美味ですし。

この魚、資源が減って一時期危なかったのですが、数年間の完全禁漁によって、また復活しました。また、ハコ単位で買うことが出来るようになったのです。

ただ、昔とはちょっとその光景が違います。昔は、降りしきる雪の中、ハタハタの入った木箱を山済みにしたトラックが行商で村を廻り、「箱代にもなんねぇー」と文句を言いながら、各家に2箱とか3箱を置いて行ったものです。鉛色の空の色、白い雪、かすかに血が滲む茶色の木箱、この色合いが懐かしいのですが、もう思い出の中だけの色かも知れません。

注記)ハタハタは普通、魚へんに神と書いて鰰と表記する方が普通です。もちろん鱩でもOKです。

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コメント

この魚、こちら関西では、スーパーなどではほとんど
お目にかかりません。やはり料理屋さんに行かないと
ダメです。過日築地に行ったら、あの発砲スチロールの
山に唖然としました..。

投稿: SCR | 2008年12月22日 (月) 15時26分

今年はハタハタが大豊漁と云う事で久しぶりに実家から「ねばるプリコ」の入ったものを送ってもらい食べましたがさすが旨いですね。
こちらで買うと、干物や、冷凍品が多くて、新鮮なハタハタは久しぶりでした。輸送の方法が良くなったのでしょうね。

投稿: tetsu | 2008年12月22日 (月) 15時38分

 ハタハタやのど黒は、日本海のイメージとして、鮭等とは違う、少し気取ったイメージです。というのも、最近ではなかなか自宅で食べる機会も無いのです。
ちょっとお酒の肴には、いいんですよね♪。

投稿: ラ・ペルラ | 2008年12月22日 (月) 16時00分

SCR さま今晩は
ハタハタは何だかんだで、郷土色が強い魚なのかも知れません。食べなれると、クセになる味ですが、慣れない人には、鱗が無いのさえ、気持ち悪いかも。全国区にはなりにくい魚かも知れません。

tetsu さま今晩は
私も、久々に箱詰めハタハタを見ました。最近はスーパーのパック売りばかりでしたから。

ラ・ペルラさま今晩は
そういえば、昔、朝、釣りあがったばかりの巨大なのど黒をお土産に持ち帰り、刺身にして振舞ったのですが、誰も見向きもしてくれなくて、一人で処分して大変な目にあったことを覚えております。

日本海側ではあの頃でも貴重な魚だったのですが、こちらでは全く解ってくれない時代でした。

投稿: kk | 2008年12月22日 (月) 21時17分

こちらでは名前だけは知っている程度のお魚です。
今日漁港に行ってみましたがシケで誰も漁に出ていなかったということで
なんの収穫もなく、海藻などを買って帰りました。

投稿: 610 | 2008年12月22日 (月) 22時17分

610さま今晩は
ハタハタは山陰くらいが南限のようですね。一部の地域だけで熱狂的な支持を受けている魚なので、山陰で捕れても秋田の方に、「初物」として来てしまうのかも知れません。

投稿: kk | 2008年12月22日 (月) 23時06分

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