Kinoptik Tele 500mm F6.3 with Universal #5 shutter
表題のレンズはKinoptik Tele 500mm F6.3、何用のレンズなのかよく解りません。しかし、たまたま持っていたユニバーサル5番のシャッターとなじんだので、そのシャッターをレンズの後ろにつけております。このシャッターはもともと、14インチのコマーシャルエクター用と思われますが、開放値もF6.3が表記されているので、絞りはそのまま使えそうです。
また、ユニバーサルの5番シャッターをリンホフボードに付け、これまたリンホフボードを受けるように改造したスピグラにつけると、写真の位地で無限が来ます。通常スピグラの蛇腹の長さでは500mmなんてとても無理なのですが、このレンズはTele設計されているので、蛇腹の伸張は少なくすんで、スピグラでも問題なく使えるのです。
スピグラで望遠レンズが使えるのはメリットがあります。ユニバーサルの5番はシャッターの最高速度が1/50ですが、それ以上の速度を使いたければ、スピグラのフォーカルプレンシャッターが使えるのです。
逆に低速が弱いスピグラで1/1秒のレンズシャッターも使えることになります。
とはいえ、何らかの工夫をしなければ使いにくいのも事実で、写真のように三脚と一脚をボディー側、レンズ側にあてがって撮影しなければなりません。その為、せっかく使えるようにしたのに、それだけで満足して、家の窓から外をのぞいてみるだけでした。が、ついに重い腰をあげて近くの公園でテスト撮影してみました。実は、この写真ももっと左に合わせていたのですが、フイルムを装填して撮る直前に、動いてしまったようです。まあ、テストだし、いいか....。
イメージサークルは4x5を問題なくクリアーします。周辺が暗いのはレンズフードによるけられです。レンズフードは86mmのフィルター枠をパーマセルで固定し、Contaxの5番を使っておりますが、それでは4x5では長すぎるようです。4番あたりが適当でしょう。ユニバーサル5番シャッターの絞りの表記はそのまま使えます、ただ開放だとちょっとシャッターにけられるのでF6.3は出てないかもしれません。
シャッター速度もおおむね正しく出ております。しかし、このシャッターはもともとジャンク品なのでレリーズ穴からの連動が壊れており、レバーを押す動作では低速シャッターだとぶれます。上の作例のデータはF22,1/50、フイルムは期限切れ3年もののRDPIII.
Kinoptikのレンズはアポクロマート設計のものが多いのですが、このレンズにはそう書かれておりません。しかし、少なくとも、合焦部分に関しては左の拡大写真のように、色収差がよく補正されております。500mmのレンズでありながら驚くほどの解像力があります。何のレンズかは知りませんが、写真も撮れるレンズであることは間違いありません。
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コメント
5番シャッター、リンホフボードにそのまま付くのですか?
オイラのシャネルも付くかしら?
投稿: 會津 | 2008年12月 6日 (土) 15時15分
會津さま今晩は
シャネルの5番もユニバーサルの5番もリンホフボードに付きます。
いずれも、台座をリンホフボードに固定する形で行なうのですが、ユニバーサルでは内側の円形の突起の内側全部をくりぬいて、外側からネジ止め。シャネルだと余裕があるので、円形の突起の内側からネジ留めできます。
見た感じはリンホフボードから浮き上がった感じで付く事になります。
投稿: kk | 2008年12月 6日 (土) 18時44分