« 黒川油田 | トップページ | ホースマンVHの試写 »

2008年8月24日 (日)

黒川油田のセントラル ポンピング パワー

Img_4373_w Camera : Canon EOS 5D, Lens : EF24-105 F4L

黒川油田は世界で現存する唯一のセントラル ポンピング方式の油田です。この方式は油田の中央にパワーハウスを構え、そこからワイヤーを招木という支柱で支えてはりめぐらし、油井のポンプを動かすものです。

何故か、秋田の油田はこの方式のものが多く、ワイヤーが地表を這う時は、雪囲いをされ、空中で方向を変える時は滑車を使い、そして招木がワイヤーを支える光景は、とても情緒豊かで、日本的な油田の光景だったと思います。

しかし、原油が枯渇し、その姿は次々に消えて行きました。10mもの巨大なプーリーを持っていた院内油田、木製のプーリーを使っていた豊川油田、それらが次々と無くなっていたなかで、黒川油田だけが残っております。

黒川油田が生き残れた理由は、ここの油田は天然ガスも産出し、それを近隣の住宅に「都市ガス」として供給しているのですが、このガスを安定して供給するために、ガス層にたまる地下水を汲んであげる必要があったからです。ここの油田のポンプは石油をくみ上げる為というより、ガスの産出の邪魔になる地下水を汲んでいるのです。

その為、ガスの需要が少ない夏場は、ポンピング パワーは3時に停止するとのことです。

この黒川油田の内部を見ることは長年の夢でしたが、このたび会社から許可をいただいて、案内してもらいました。

まず、全ての中心になるのは巨大なプーリーです。ここは平ベルトでまわしておりますが、Vベルトのものが多かったということです。平ベルトを使うと、導線が長く取れるメリットがあるとのことです。ただ、調整は難しそうです。ここからは、私の想像ですが、同じように平ベルトを使った院内油田では巨大なプーリーがありました。プーリーが大きいということはトルクが大きいということで、山岳地帯にある油田でパワーを伝えるには、巨大なトルクが必要だったのだと思います。プーリーを大きくすると、その分ベルトが長くなり、導線も長くとる必要があったものと思います。

Img_4392_w 全ては、このモーターの動力から始まります。30kwと聞いたような。電気関係が苦手なので、ぴんと来ません。いずれ、このモーター1機ですべての油井のポンプを動かします。

Img_4413_w 巨大なプーリーの軸には変形カムがいくつもあって、円運動を往復運動に変えて、ワイヤーに伝えて行きます。

|

« 黒川油田 | トップページ | ホースマンVHの試写 »

コメント

30KWですか、この中心の巨大プーリに行き着くには
何十倍かのトルクに、そして何十分の1に回転は落ちてる
のでしょう。1枚目左に光ってるのがテンショナーですね。
ケーブルカーの様に毎日毎日動いてるから、メンテナンスも
さぞかし大変なのでしょう。ワイヤー効率でパワーは落ちたと
しても、複数を一括して動作させるにはこちらの設備の方が
遥かに省エネでしょうね。
どれか一機を休ませるには、ワイヤーを外せば良いし、なかなか
よく考えられていますね。
こちらは地下資源が豊富なんですね。

投稿: SCR | 2008年8月24日 (日) 16時41分

SCRさま、今晩は。
実は、私、電気的なものと機械的なものが不得意で。
説明を聞いても良く解ってなかったのです。

ただ、よくこの平ベルトがずり落ちないなぁ。とか
プーリーが綺麗だとか。機械の動きが美しいとか、
そんなことばかり考えていました。

日本から、鉱業の火が落ちようとしておりますが、日本は
本当に様々な、地下資源に恵まれていたのだ、と思います。

このあたりのことを、きちんと研究してみたいものです。

投稿: kk | 2008年8月24日 (日) 22時42分

平ベルトはプーリーが中央で膨らんでいますね。
ベルトがずれそうになると自動調心して中央に戻る。
むかしの旋盤などの工場も上に1軸の回転シャフトが通っておりその下に工作機械が配置され、使う機械の下で平ベルトをプーリーに嵌めていました。

先日四つ山坑の工作機械場の廃墟がその仕掛けのままでした。

投稿: 610 | 2008年8月25日 (月) 08時29分

610さま、そういうことだったのですね。
納得。この油田もいろいろな機材を操業をやめた
鉱山からもらってくるそうです。

世界最大だったと思われる直径10mのプーリーは
さすがに大きすぎて、辞退したそうです。

投稿: kk | 2008年8月25日 (月) 21時07分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 黒川油田 | トップページ | ホースマンVHの試写 »