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2008年8月30日 (土)

MC Zenzanon 80mm F2.4

20088152_w camera : zenza Bronica EC, Lens : MC Zenzanon 80mm F2.4, Film: Presto, Pyrocat HD

ゼンザブロニカの標準レンズの中で一番異色なのが、MC Zenzanon 80mm F2.4ではないでしょうか。他に異色といわれるMC Zenzanon 80mm f2.8もMC Zenzanon 75mm F2.8もブロニカ用だから珍しいのであって、Pentacon SixのBiometar、Bronica ETR の75mmだと思えばそれほど珍しくありません。それにくらべれば、富岡光学が作成したと言われるMC Zenzanon 80mm F2.4は、ブロニカ以外に無いので、もっとも珍しく、特異なレンズだったといえるでしょう。

Img_4127_w ただ、このレンズ、一般的には珍しいのですが、ブロニカで星を撮っていた人にとっては、ごく当たり前の標準レンズだったのかも知れません。天体写真の機材としてはよく聞きます。

それは、このレンズが通常のF2.8より少し明るい、F2.4だったことと、5群6枚の典型的なガウスタイプのレンズで、収差が良く補正され、開放からきっちりと均一に描写をするレンズだったことが理由だと思います。この性格はニッコールの75mmやビオメタールのような中央部の解像度至上主義のレンズとはちょっと、異なって、変っております。

このレンズのスペックと性格を考えると、まず頭に浮かぶのはPentax67の標準レンズTakumar105mmF2.4です。方や、製造本数も少なく殆ど現存していないレンズ、方や、中古市場でもっともありふれた格安レンズです。しかし、レンズの性格はよく似ております。

天体写真家に愛されるところも含めて、そっくりです。もっと極端に言えば、人気が無くあまり売れなかった扱われ方と、何十年もつくり続けられ、ありふれたものとして格安の中古で出回る扱われ方も、似ていると言えなくは無いと思います。つまり、優秀な凡庸さのために、薄味に思われて、マニア的興味とは縁遠いレンズなのです。

表題の作例は開放で撮影しております。開放からまったく破綻の無い端正な写りをするレンズだったことがよく解ると思います。

20088151_w 左の作例はF11まで絞っております。ニッコールに勝るとも劣らない解像感です。

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コメント

珍しいと読んで、弊社の一山なんぼ品で買ったブロニカ
レンズセットを今、発掘して見てきましたが、やっぱり
無い..ニッコールでした。
深いなぁ..やはりそのカメラ群に造詣が無ければいけ
せんね..反省。

投稿: SCR | 2008年8月30日 (土) 20時18分

SCRさま今晩は。

最初のオイルショックの頃Nikkorの供給が危うくなって、Zenzanonを用意したらしいのですが、結局、客はNikkor
付きを買ったし、需要も減っていたので、Zenzanonはあまり数がでること無しに終わったようです。

決して悪いレンズでは無いのですが、Nikkorブランドは強かったのですね。

投稿: kk | 2008年8月30日 (土) 23時24分

わたしはカメラにあまり拘らないので、勉強になりました。たしかに、ブロニカETRが出た頃からゼンザノンが凄く増えたこと思い出しました。あの当時であれば、やはりアマチュアの中判の最高といえばブロニカかペンタックスでしたものね。
値段もものすごく高くて・・・いまのハッセルの買いやすい時代が嘘のようです。

投稿: ラ・ペルラ | 2008年8月31日 (日) 10時02分

ラ・ペルラ さま、今晩は。

私の場合、写真よりもカメラが好きで、できれば世の中に存在するカメラとレンズを全部試写してみたい、くらいです。

もちろん、そんなことはできませんから、自分の守備範囲みたいなものを何と無く心に描くのですが、私は中判といわれるサイズ、それもなるべく日本製のものを見て行きたいと思っています。

それでも、あきれるくらい多いですね。

投稿: kk | 2008年8月31日 (日) 15時54分

良くは分かりませんが、画面全体に均一のシャープネスを持つレンズを作ったのは富岡の思想というか理念だたのでは無いでしょうかね。35mm版のMLレンズの多くはそうです、古いDSBレンズとかはあまり持っていないのでハッキリとは云えませんが。

たまにしか此処へは来ませんけど相変わらず素晴しい実験というか実践をみて嬉しいです、今後も変わらずに頑張ってください。アタシも少しずつではありますが色々のレンズを使うのが楽しみというか趣味であります。

中判はアタシの守備範囲でないのですが興味はつきません。またきます。

投稿: KO爺 | 2008年9月 7日 (日) 05時39分

KO爺さま今日は。

このレンズを見ていると、ハッセルブラッドのPlanar80mmF2.8が見えてきます。富岡が目指したのは、「プラナー越え」だったのではないかと、考える時があります。

ブロニカのはレンズシャッターの制約が無いし、後退ミラーの恩恵で実質的なフランジバックは短く取れます。それを利用してハッセルのプラナーを凌駕するレンズを目指した、と思うと気持ち良いですね。

これからもこんな事をしながら遊んで行きますので、
また、遊びに来てください。

投稿: kk | 2008年9月 7日 (日) 11時54分

はからずも珍品になってしまったのですね.私もカビ・バル切れの1本しか見たことがありません.
東京光学100/2.8のように焦点距離が或る程度離れていたらニッチな所に滑り込んで需要があったでしょうが,80/2.4というのは玄人好み過ぎて今でも受け入れられるか疑問です.せめてノリタのようにf2までぶちあげていれば違ったでしょうね.でも性能的に富岡のプライドが許さなかったのか,それとも機械的に入らなくて泣く泣く口径を絞ったか.100/2まではコムラーが出していますが,プリセットですから自動絞りは無理なのかも知れません.

投稿: lensmania | 2008年9月10日 (水) 11時26分

lensmania さま、今晩は。
>それとも機械的に入らなくて泣く泣く口径を絞ったか.

はっ、そんな気がしてきました。ちょっと調べてみますね。

投稿: kk | 2008年9月10日 (水) 21時06分

恐れ入ります.SL66のDistagon4/80と2/120を考えると,Bronicaも場合によってはマウント口径が不足していたのではないかと思いました.でも大バヨネット・ヘリコイドつきならばf1.4でも入りそうですね.
もうひとつ,S2/ECのマガジン120/220切替でカウンターだけ変更,圧板クリアランス変更なしという機構ではf2ならば絶対ピントがずれます.f2.8でも調整次第では合わなくなりますから.その辺の事情があったのかなあと.

投稿: lensmania | 2008年9月11日 (木) 01時32分

lensmaniaさま、

専用ヘリコイドを作れば、可能でしょうが、
なにせニッコールの廉価版の位置づけだから......。
それではニッコールを越えてしまうし...。

でも、それをやれば中興のレンズと言われたかも。

投稿: kk | 2008年9月11日 (木) 19時57分

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