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2008年8月31日 (日)

Hartblei 500mm F8

Img_4498_w Hartblei 500mm F8は、Pentacon Six用にRubinar500mmF8のミラーレンズをアレンジしたものです。Rubinarには500mmF5.6という、これより大口径のミラーレンズがあるのですが、ミラーレンズは絞りが無いという宿命を持っているため、500mmでの実用被写界深度を考えるとF5.6より、F8のほうが実用的だと考えておりました。

また、ミラーレンズの利点は何よりも、軽量コンパクトに出来るところであり、太いF5.6のレンズは魅力に欠けました。私は長い事、Hartblei 500mm F8の出物を探しておりましたが、ネットオークションで格安の個体(もともと高くないけど)を見つけ手に入れました。

Pentacon sixにマウントしてみると、まるで150mmのレンズを装着したような外観です。これだけコンパクトでありながら、6x6で500mmの撮影が出来るなんて素晴らしいことです。

しかし、実際に試写に出かけてみると、この組み合わせは最悪であることに一秒とかからずにわかりました。ファインダーが暗くてピントあわせはおろか、イメージさえ見えないくらいに真っ暗です。なるべくコントラストのあるものを見つけてカメラを向けますが、ウエストレベルファインダーでは像を追うなんて基本的に間違っている気さえします。

20088304_w それでも我慢して試写を終え、現像してみると、私のPentacon Sixは、また巻き上げのトラブルが酷くなっておりました。スタートマークをあわせて一枚目を出しても、実際にフイルムにかかったのが3枚目から、それから後もまるで645で撮ったようにコマがダブっております。もちろん、Pentacon sixの掟は守ったうえでの事です。

さらに現像の像が何となく薄い、そのくせ内面反射の後がある、ではガッカリです。このうち大半はこのレンズのせいでなく、カメラのせいだとして、現像の像が薄いのは少し気になりました。

そこで、同じスペックのコンタックス用のMirotar500mmF8を引っ張り出して、EOSで実験してみると、このレンズF8と公称しておりますが、実際はF10からF11くらいしかありません。もともと、このレンズがそうなのか、Pentacon six用にアレンジしたのでそうなったのか良くわかりませんが、興味深い事です。

35mm用のRubinarと比較すれば、原因は解るかも知れませんが、そんな勇気は、もちろん、ありません。

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コメント

反射レンズに、テレコンを1,2本つなげると、夕陽を撮るのに好いのですよね。
反射レンズ普通に使うには深度が浅すぎて・・・使いにくい。

投稿: 會津 | 2008年8月31日 (日) 20時16分

會津さま、今晩は

このミラーレンズ、おそらくロシア製だと思うのですが、
500mmF8なんて、大嘘。実際は600mmF11くらいです。
おかげで深度はそれなりに深いのですが、解像度はあまりよろしくありません。といっても超望遠であることを考えれば良い線行っていると思います。
あとは、本当に、使えるボディ次第ですね。

投稿: kk | 2008年8月31日 (日) 22時21分

こんばんは、ミラーレンズは使用したことないですが
そんなにファインダー暗くなるのですね。
ペンタコンSixのコマだぶりは持ち病なんでしょうか?
ぼくのもときたまなります..原因不明で考えてます。

投稿: SCR | 2008年8月31日 (日) 22時50分

SCR さま、今晩は。

>ときたまなります、
それって凄いことです。その個体は大切に使いましょう。
ペンタコンSixの巻上げはほとんどがダメです。

それぞれの人がそれぞれの流儀を持っているのですが、
私は「追い巻き」をしてました。これは巻き上げレバーが戻る前に追加でフイルムを送る方法です。難点はどれくらい追加したら良いか解らないことです。
ちなみに、巻き上げレバーが戻る途中で、ギコギコと追い巻きを繰り返せば、際限なくフイルムが送られてしまうのです。

投稿: kk | 2008年9月 1日 (月) 00時31分

僕はRubinar500mmf:5.6を使っていますがM42マウントです。
長焦点なのでブレを防ぐためになるべく高速シャッターを使いたかったのです。
星の観測にも使えるほど優れもののレンズです。
個体差と、もともと35mm用に開発されたのをイメージサークルが大きいので66にも使ったとするとf値が暗くなったのかもしれませんね。
600mmと云うのは判りません。

投稿: 610 | 2008年9月 1日 (月) 20時34分

610 さま今晩は

Rubinarの500mmF8は本来あまりイメージサークルは大きくないような気がします。このレンズはRubinarをベースにしているもののかなりの細工がしてあるような気がします。反射角もいじっているかも知れません。謎が多いレンズです。

投稿: kk | 2008年9月 1日 (月) 21時17分

元々レフレックスレンズは繰り出しで焦点距離が短い側に変動するので,中判対応のためフランジバックを伸ばす時に焦点距離が長くなった可能性があります.するとf値は落ちるわけですね.
結構カタジオプトリックは好きで,ミノルタの250からタムロンなどとりまぜ7本ほど手元にありますが,それほど活用できていません.ルビナー500/5.6はややフレアが多い気がして委託にだしてしまいました.ミロターはf5.6が有名ですが,f8のも性能は素晴らしそうですね.f5.6時代併売されていたヤシカf8も悪くはありませんが,f8ミロターはヤシカの名義変更かと思っていました.認識を改めました.


ペンタックス67用にマウント換装されたマミヤ645用レフレックス500/8を持っています.当初は携帯可能な超望遠の役割を期待しましたが,なかなか大変なことに直ぐ気付かされました.ブレが半端ではなく、暗いので常用感度では手持ちはまず不可能、恐ろしく薄い被写界深度で100mで5mばかりずれたらもうボケ始めます.そこまで頑張っても望遠効果はたかがしれています.なので試しにx2テレコン併用してみたら半端な三脚ではブレてテストになりませんでした.画質的にはグレーx2との相性は良さそうでしたが...
三脚よりはビーンバッグのほうがよいかもしれません.いずれにせよ制約が多すぎて,結局シャープネスは35mm判防振超望遠に負けてしまう可能性すらあります.前オーナーもギブアップしたのでしょうか.

投稿: lensmania | 2008年9月 3日 (水) 16時46分

lensmania さま今晩は
Hartbleiはおそらくそんな事だと思います。考えようでは被写界深度が深くなり、画像の圧縮率も増えるので、ミラーショックの少ないペンタックス645では十分使えるレンズだと思います。
Mirotarは、この比較では画像が小さく、ピントの合焦部も少ないので解りにくいのですが、ほれぼれする解像感です。ちゃんと固定すればここまで凄かったのかと、私も、認識を改めました。

投稿: kk | 2008年9月 3日 (水) 22時25分

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