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2008年7月26日 (土)

久々の歌舞伎

Img_3950_w Camera : Canon EOS 5D, Lens : EF24-105 F4L

本日は、久々に歌舞伎座に行ってまいりました。お目当ては海老蔵丈の義経千本桜、忠信編であります。私と同じようにこれを見たいと思った人が多かったのか、歌舞伎座、今月のお昼の部は、初日から楽日まで完売だそうです。

で、どうだったかというと、これからに期待であります。

一幕目の鳥居前は、もともと荒事の演出なので海老蔵丈のニンに合ってます。ちょっと荒事すぎるきらいはありますが、これはこれで美しく決まっているので良しとします。

二幕目の吉野山。私はこの幕が一番の期待でありました。大和屋(坂東玉三郎丈)の静御前と海老蔵丈の忠信は並んだだけで絵になるハズです。今回はちょっと背景も変っていて、「吉野川」を思わせるものでした。竹本連中だけで、また逸見藤太も出てこない演出は、私は見たことが無かったので新鮮でした。確かに逸見藤太は幕切れで狐の本性を出すきっかけとして出てくるものなのでしょうが、出なければ出ないですっきりするかも知れません。今回は大和屋の美意識の世界に引き込まれるたようで、何とも美しい吉野山でありました。

三幕目。おそらくこれが今回一番きになるところでしょう。海老蔵丈が猿之助型の川連法眼館を演じてどうなるか。川連法眼館の場、いわゆる四の切りは猿之助丈が宙乗りを復活させて、ケレン味たっぷりの演出で1000回以上も演じた当たり芸です。これを梨園の大名跡の市川宗家の御曹司が演じるとは世の中も変ったものだと思います。もっとも、演出がどうのこうの、だけでなく、超能力を持った子狐をどう演じるかが重要です。

残念ながら、海老蔵丈は子狐には見えませんでした。ただ透明感があるので、これから先磨きがかかるかも知れません。

生きながら鼓にされた親を慕うあまり、その包みを加護するため人間の姿に変身して旅を続ける子狐の悲しみや、愛情の表現なんて、技術だけでどうなるものでもありません。役者に透明感みたいなものが絶対必要だと思うのです。この型は両刃の刀みたいなもので危険なものですが、決まった時の客の感動も一入です。ぜひ続けてほしいものです。

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コメント

高尚でかつ、素晴らしいご趣味ですね。
私など、見たこともなく、いつも引いてしまいますが
きっと、一度見ると違うのでしょう。
大阪は松竹座ですが、歌舞伎が上演されてる時は
客層が違います。

投稿: SCR | 2008年7月27日 (日) 19時40分

SCRさま、今晩は

歌舞伎を高尚なものとする考え方が生まれて、歌舞伎は廃れました。
それでも、たしなみ、だとか、お勉強とか言って我慢してみてくれる客がいる東京は残りましたが、面白くないものには素直に金を払わない大阪では、一時、見事に淘汰されましたね。

どんな形でも残っていれば、楽しむことも出来るので、役者には頑張ってほしいですね。

投稿: kk | 2008年7月27日 (日) 21時57分

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