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2008年7月29日 (火)

夏祭りの日

20087271_w Camera : Hasselblad 2000FCW, Lens : Planar 110mm F2, Film : Presto, Pyrocat HD

夏祭りで賑わうなか、徒党を組んで境内の隅っこでグダグダしている男の子たちをみると、懐かしくなります。

男の子は、お祭りに浮かれていることが何となく恥ずかしいし、祭りにしっくりした居場所を探すのも難しそうで。第一、隅っこで仲間とグダグダしていることが好きなのですね。

20087272_w その点、女の子は堂々としております。祭りを楽しむ術を生まれつき知っているようでもあります。

20087273_w 男の子は、境内の隅っこから、好きな娘の浴衣姿を見つけたりすると、ドキドキして、どうしたらよいか解らなくなったりします。身近に思っていた女の子にハレの姿を感じてしまったのですね。

この写真の女の子達は.....何でマシンガンを持っているのでしょう。ちょっと物騒じゃないですか。

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2008年7月27日 (日)

ACML CRT KING 75mmF3.5

R0011562_w 写真のカメラはACMEL CRT Camera M-085Dと書いてあります。レンズはCRT KING 75mmF3.5。レンズの焦点距離の割に鏡筒が長いのは、このカメラはCRTのスクリーンを接写してポラロイドのフイルムを露光する装置だからです。今まで暗い所ばっかりだったでしょうから、太陽を見せてあげているところです。

レンズ名にKINGという文字が入っているので、写真が趣味な人はすぐ気が付いたと思いますが、これはKINGという写真用品ブランドを持っている浅沼商会の産業用カメラです。

このカメラを始めてみた時、最初の子供を懐妊したヨメさんがお医者からもらってきた白黒のポラロイド写真を思い出しました。超音波スキャンでごく初期の胎児を撮ったものだと思いますが。「コレなんだよね」「コレといわれてもなぁ」といった会話を交わしたことを覚えております。あの写真はこんな装置で撮ったものではないでしょうか。

今は、このような映像もデジタルで記録されているのでしょうから、いまさらポラロイドでもなく、引退して、たまに中古カメラ屋にキワモノカメラとしてでてきます。

カメラとしては全く使い物にならないのですが、引き金式のシャッターやコパルのプレスシャッターは魅力があります。それに近接しか見たことの無い75mmのトリプレットレンズに無限を見せてやりたい気もします。

20087263_w camera : home made camera, Lens : CRT King 75mm f3.5, Film : Presto 400, Pyrocat HD

シャッターを外して、グラフレックスXLを改造したボディにつけ、6x8で写真を撮ってみました。曇天でメリハリの無い光線でしたが、このレンズの特徴は出ていると思います。この焦点距離のレンズが通常使われる6x6サイズでは充分な画質です。上部はかぶせたフードの影響と思われます。

20087265_w こっちの方が、特徴がよく解るかも知れません。中央至上主義のレンズです。なにかイメージサークルを大きくして、真中の良いトコだけ使うみたいなレンズですね。

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2008年7月26日 (土)

久々の歌舞伎

Img_3950_w Camera : Canon EOS 5D, Lens : EF24-105 F4L

本日は、久々に歌舞伎座に行ってまいりました。お目当ては海老蔵丈の義経千本桜、忠信編であります。私と同じようにこれを見たいと思った人が多かったのか、歌舞伎座、今月のお昼の部は、初日から楽日まで完売だそうです。

で、どうだったかというと、これからに期待であります。

一幕目の鳥居前は、もともと荒事の演出なので海老蔵丈のニンに合ってます。ちょっと荒事すぎるきらいはありますが、これはこれで美しく決まっているので良しとします。

二幕目の吉野山。私はこの幕が一番の期待でありました。大和屋(坂東玉三郎丈)の静御前と海老蔵丈の忠信は並んだだけで絵になるハズです。今回はちょっと背景も変っていて、「吉野川」を思わせるものでした。竹本連中だけで、また逸見藤太も出てこない演出は、私は見たことが無かったので新鮮でした。確かに逸見藤太は幕切れで狐の本性を出すきっかけとして出てくるものなのでしょうが、出なければ出ないですっきりするかも知れません。今回は大和屋の美意識の世界に引き込まれるたようで、何とも美しい吉野山でありました。

三幕目。おそらくこれが今回一番きになるところでしょう。海老蔵丈が猿之助型の川連法眼館を演じてどうなるか。川連法眼館の場、いわゆる四の切りは猿之助丈が宙乗りを復活させて、ケレン味たっぷりの演出で1000回以上も演じた当たり芸です。これを梨園の大名跡の市川宗家の御曹司が演じるとは世の中も変ったものだと思います。もっとも、演出がどうのこうの、だけでなく、超能力を持った子狐をどう演じるかが重要です。

残念ながら、海老蔵丈は子狐には見えませんでした。ただ透明感があるので、これから先磨きがかかるかも知れません。

生きながら鼓にされた親を慕うあまり、その包みを加護するため人間の姿に変身して旅を続ける子狐の悲しみや、愛情の表現なんて、技術だけでどうなるものでもありません。役者に透明感みたいなものが絶対必要だと思うのです。この型は両刃の刀みたいなもので危険なものですが、決まった時の客の感動も一入です。ぜひ続けてほしいものです。

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2008年7月25日 (金)

遠い日の根津

20087252_w Camera : Pearl III, Lens : Hexar 75mm F3.5, film : TMY2, Pyrocat HD

今から、遠い遠い昔。夏休みになると、田舎の受験生は都会の予備校の夏期講習を受講しに上京したものです。今はどうなのでしょう、よく解りませんが、昔は高校生が一人で上京して都会の予備校の夏期講習プログラムに通うことは珍しくありませんでした。

その夏季講習プログラムというのはどこかの旅館で集団生活をし、昼は予備校の講習を受講し夜は大広間に並べられた机で勉強するというものでした。

と、ここまで書いて、今の大学受験生はわかりませんが、中学受験の小学生には似たようなプログラムがあることを思い出しました。ちょっとだけ違うのは中学受験の小学生のプログラムで使う宿のほうが豪華であることです。昨年、霧島の温泉ホテルに宿泊したら鹿児島の塾が主催した中学受験の小学生で満杯だったことを思い出しました。

とにかく、その当時、予備校の夏季講習で予備校が用意した旅館は根津にあり、私は根津の旅館で受験勉強に励んだ訳であります。残念ながら、その結果は不本意なものに終わり、そのせいか、私はそれ以来、根津を訪れることはありませんでした。

20087251_w 最近、この界隈に関する、いろいろな方の写真を見ると、どうしても行きたくなり、ちょっと寄ってみました。

20087253_w この街は基本的には変っておりません、昔のままの情緒ある町です。何故か、綺麗な女性が日傘をさして坂道を歩いていた情景が脳裏に焼きついているのですが、あれは何処だったのでしょう。

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2008年7月23日 (水)

改造A24のテスト

20087211_w Camera : Hasselblad 500CM, Lens : Planar 100mm f3.5 CT, Film ctpro400

先日紹介した、ハッセルブラッドの改造A-24マガジンをテストして見ました。これは日付で08.7.21と出るハズなのですが、あまり良く写ってません。フイルム感度とおぼしき調整をLにしてしまったので、ISO400のフイルムでは強すぎたのかも知れません。または、圧版に埋め込まれたレンズが曇っているのかも知れません。一応読めるものの、日付をちゃんと写しこむにはもう少し研究が必要です。

もっとも、私はこの機能が通常の使用にワルサをしなければ良いと思ってテストしていたので、写りこみにとやかく言うのは本末転倒かも知れません。

20087214_w このバックは日付、時間、ナンバーを写しこむためのスイッチをあえて入れなければ、シンクロコードに繋ぎっぱなしでも、写しこみは機能せず、全く普通のマガジンとして使えます。

R0011540_w 正直言うと、全く普通では無く、特殊なチューニングをしているかも知れません。というのは、このマガジンは正確にスタートマークをあわせると、一枚目がフイルムとリード紙との境目ギリギリの所に来ます。そして24枚撮ると、もう2枚ぐらい撮れそうにフイルムがあまります。ひょっとして、このマガジンは220のフイルムで26枚の撮影をするようになっているのかも知れません。

それにしても、このフイルム、センチュリアのポートレートPro400ですが、良い色がでます。これまで曇りの日ばかり使って重い色を楽しんでいましたが、晴天の日も自然で偏りの無い素晴らしい発色をします。

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2008年7月21日 (月)

Fotorama FP-452

R0011454_w もし近所の写真屋さんが証明写真をデジタルに変えるか、廃業するかして、証明写真用のインスタントカメラを捨てるようなら、迷わずもらってきましょう。タダだと気が引けるようなら㌔500円くらいで買っても良いと思います。

実際は、もう証明写真はデジタルに移行している場合が多く、インスタントカメラの証明写真はバックアップの為か、アクセサリーとしておかれている場合が多いのではないでしょうか。それでも、機種は確認しておいて、何かの時にそなえておきましょう。

この機種が、Fotorama FP-452かその更新機種のFotorama FP-ULだと、4x5のホルダーがつくようになっているので、フイルムホルダーのロック機構を流用できるのです。

この4x5のロック機構は国際規格というものですが、自作すると面倒だし、スピグラのような実際の大判カメラのパーツは高価で、かつでかいです。その点、FP-452,FP-ULの国際規格ロックは安く手に入り、しかも小型です。

写真のカメラはFP-452現行のFP-ULの一世代前の機種です。性能は現行のFP-ULとほぼ同じで、焦点距離を知らせるセンサーが無い程度です。FP-452は焦点距離が1.2m、コンバーターレンズをつけて1.6mの固定焦点距離を写すカメラでした。しかし、距離計はあわせにくかったので、センサーをつけて1.2mを正確に知らせるように改良したものと思います。

R0011532_w このカメラもFP-ULも4x5のロック機構を抽出するのはいたって簡単。ホルダーをあてがう部分に張られた遮光布をはがすと、ネジが見えるので、このネジを抜くと簡単に4x5のバックが外れます。実は、これがこのカメラの分解の第一歩で、ここからサクサクと分解して行けるのですが、ジャンク品を直すつもりでなく、4x5のロックが欲しいだけであれば、これで終了です。

ただ、このカメラはなかなか見所があって面白いカメラですので、改造ネタに使えると思います。レンズだってマルチコートされた4群4枚のトポゴンタイプと思われる120mmF8のレンズです。スペックから行くと一個で充分4x5をカバーするハズですが、これを贅沢に2個も使ってフイルムの半分しか使いません。

また、単三4個の6ボルトでストロボを発行させ、シャッターをチャージし、レリーズさせております。

このカメラはシャッターボタンを押すと、電磁レリーズが動いてシャッターのレバーを押します。次にモーターの力でシャッターのをチャージします。シャッターそのものはバネの力で駆動し、円盤のような金属膜を動かします。ガバナーのようなもので後を追う金属膜のテンションを変え1/60のシャッターと1/125のシャッターを切り替えることが出来ます。

一言で言えば、プラスティックのおもちゃカメラのように見える外観とは全く別な、特殊な用途に特化した高級カメラなのです。何台か手に入れた一台は手入れして、このまま使うつもりです。

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2008年7月20日 (日)

瑞穂埠頭

R0011498_w Camera : Ricoh GX100, Lens : Ricoh Zoom 5.1-25.3mm F2.5-4.4

地図の空白地帯というか、無いとされているもの、それは何処にでもあって、グーグルの航空写真も、まるで数十年前のエロ本のように黒マジックで塗られております。

黒マジックで消すほどで無くとも、一般の人は立ち入り禁止の地域が家の近くにあり、ずーっと気になっておりました。それは瑞穂埠頭といって戦後、米軍が接収した波止場です。

ここは、対岸のみなとみらいから見ると、グレーの軍用船がならび、なにやら怪しい雰囲気です。あの近くに行って見て見たいと思っておりましたら、Netの仲間がお誘いをして下さり、念願がかなって海からのぞくことが出来ました。

がらっと並んでいるのは揚陸艇でしょうか、異様ですが、私的にはちょっとかっこ良いと思える光景です。

R0011506 軍の装備をかっこよいと思う事には良し悪しがあるのでしょうが、こちら、瑞穂埠頭のそばにあるバー、スターダストのレトロな風景は、誰でも心置きなくかっこよいと思っても良いのではないでしょうか。

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2008年7月18日 (金)

改造A-24マガジン

R0011448_w 本日のお買い物........重いヤマイに侵されております。

プロが改造した由緒正しい改造品でも、一度「改造品」のレッテルが貼られると、そのものの価値は下がるようです。

本来、余計なコストと手間をかけて付加価値を与えられているハズなのですが、いったんその用途から離れると、その付加価値が仇となり、マガイモノの扱いを受けてしまうのです。

R0011450_w このフイルムマガジンはHasselbladのA24マガジン。シュリロの星マークがあるので、正規代理店で輸入されたマガジンです。しかし、ちょっと変なのが、中ワクの後ろにデータバックを背負い、シンクロコードをつないで、日付等をフイルムに写しこめるようになっております。そのおかげで、改造品扱いで、ハッセルのマガジンとしては破格的な安値で売られておりました。

HasselbladにはData recording magazine というものがありますが、これはそれとも違うので、おそらくどこかで改造されたものでしょう。写し込めるモードは1.年月日、2.日付と時間、3.特定のナンバーの三種類です。もちろんシンクロコードを繋がなければ、データは写しこまれることはありません。

もともとこれは、どこかで定点観測用に何台も並べて使われたHasselblad 555等に使用されていたもののようです。遠隔操作で定期的にシャッターを切り、何かを記録していたようです。ハッセルを使うような記録ですから、それなりに大切な定点観測だったと思われるのですが、このような仕事はデジタルに取って代わられ、仕事を終えたマガジンが中古カメラ屋に流れてきたものと思われます。

私は定点観測など全く縁の無い人間ですが、このマガジンはこの付加価値があるせいで、ゼンザブロニカのマガジンのような値段に落ちています。ちょっとかさばることを除けば、普通のA24と同じようにつかえそうなので、試しに買って使ってみることにしました。

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2008年7月17日 (木)

中古カメラ、サブリミナル

R0011442_w 今、銀座の松坂屋で中古カメラ市をやっております。私の職場から近いので、お昼休みでも簡単にいけてしまいます。デパートは涼しいし、当然のように行ってみました。

しかし、今年はダメ。全然ダメ。ひょっとしたら目玉商品があるのかも知れませんが、5万円以上の値札がついているだけで、モノは見ないので、無いのも同然です。

去年はまだ、見所があったはず。今年は全く見所もなく、ただオヤジで込んでいるだけです。

正確に言うと、ジャンクだとかパーツだとかを漁る私にとって魅力がなく、レアモノカメラに魅力を感じるオジサマ向けの催事になっているのかも知れません。

ところが、お昼休みに中途半端に松坂屋でカメラを見たせいで、ジャンク、パーツ類が無性に見たくなり、夕方、品川の松坂屋カメラによってしまいました。おそらくサブリミナル効果が働いてしまったものと思います。

ここは同じ名前でも、銀座の松坂屋のカメラ市とはずいぶん違った雰囲気ですね。ここではいくつかのブツを発見しましたが、頭を冷やしても、購入意欲が消えないので、週末にはちょっと大きめのバックで出勤することになるでしょう。

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2008年7月15日 (火)

撮るもの探してトイレに入った

20087141_w Camera : crown Graphic, Lens : Topcor 105mm F5.6, Film : Ektascan B/RA Procat HD

とにかく、このフイルムをテストしたくて、撮るものを探すうちにトイレに入ったら、トイレを撮れば良いことに気が付きました。露出は一定だし、各色がそろっているから、トーンの出方も解りやすい。それに撮って、現像して、が繰り返せます。

現像はHC-110とスーパーフジフィックスの組み合わせも試しましたが、定着ムラが消えず、また定着が長いと乳剤が剥がれてゆくので、やめました。

最初に戻ってPyrocatとハイパムフィクサーの組み合わせが一番よさそうです。今回はムラの原因を探るため、タンクに4x5一枚で現像して見ました。定着も1分毎に攪拌を行なったためかムラが出ておりません。

後は、この弱すぎる乳面を保護してあげれば終わりです。終わりにします。ほんのちょっと関わっただけなのに、もう、普通のフィルムが恋しい。

ちなみに、トイレの壁は水色。水兵さんの顔は赤茶けて洋服は濃いブルー、ディズニーの映画に出てくる、ウチではタコ魔女と呼んでいる魔女は黒と紫の格好です。一番右にある以前夏休みの工作で作ったモノ入れは濃い水色に赤いカニがいます。

今回は一番明るく反応する緑が無い状態でのテストでした。

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2008年7月13日 (日)

Ektascan B/RA

R0011410_w 先日、Ektascan B/RAというフイルムが手に入ったので、楽しく遊んでおります。Ektascan B/RAなんてフイルム、あまり聞いたことが無い人が多いかも知れませんが、使う人は毎日のように使うフイルムで、これはレントゲン撮影用のフイルムなのです。

私は医療のことは何も解らないのですが、レントゲンフイルムは直接撮影用と間接撮影用があって、通常の直接撮影用ものはフイルムベースの両側に乳剤を持ちx線に感光するシートを密着させたもの、そして間接撮影は電子的に増幅させたx線の感光画像をスクリーンに投影してそれを撮影するもので片側だけに乳剤があるもの、との事です。

Ektascan B/RAは間接撮影用で片側に乳剤を持ち、さらに緑の光にまで感光するオルソクロマティックタイプのフィルムです。何だかよくわかりませんが、このフイルムがもし、通常撮影に使えれば、とても安価な8x10のフイルムになります。

その為には、まずこのフイルムの感度と現像方法をテストして行く必要があります。コダックの説明によると、このフイルムは中庸の感度を持ち、通常のレントゲンフイルムのプロセッサーで現像できるとのことです。しかし、この情報は一般撮影の為には何の役にもたちません。とにかく試行錯誤があるのみです。

なるべく多くのテストが必要なので、まずは、6cm幅に切ってブローニーフイルムの裏紙に貼り付けて撮影しました。これだと645で4枚撮影できます。しかし、フイルムが厚すぎてパターソンのリールに入って行かないので、一本撮っただけでやめました。しかし、その最初の一本でISO換算50以上で大丈夫なことが解りました。

次は8x10から4x5を四枚切って、ホルダーに入れて見ました。ところが4等分すると通常の4x5のフイルムより微妙に大きく、思ったより大変な作業になりました。

R0011428_w (このフイルムはベースの色がブルーです、何か違和感がありますね。ピンホール75mmで撮影)

現像はいつものPyrocatで行ないましたが、何か相性が悪そうです。まだはじめたばかりなので、これからちょっと時間がかかりそうです。4x5でテストをして行くのが最も楽なのですが、これからの季節、押入れの中でフイルム切るのが辛いなぁ。

20087123_w_2 (先ほどの位置からTopcor105mmF5.6で撮影、これにも同じように変な現像ムラがでます、ISOを100まであげました)

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2008年7月12日 (土)

理屈ではなく

R0011415_w 先日、新宿のコーヒー屋さんで焙煎を頼むあいだ中古カメラ屋を巡回する生活習慣がどうの、と書きましたが、今日がコーヒー豆の仕入れの日でした。私はどちらかと言うと、酸味のある豆をフルシティーで焙煎したものが好きなので、そのような豆を2,3種選んで、焙煎してもらいます。だいたい10日に一度のペースで焙煎してもらいます。ということは月に三度くらい中古カメラ屋を巡回している訳ですね。

最近は大人になったので、巡回しても買うところまでは行かず、寸止めの習慣が身についてきました。ところが今日は制止が利かず、大荷物でコーヒー屋さんに帰ることに。

大荷物の原因はトミヤマの四眼装置。邪魔なのは解りますが5kで転がっておりました。でもこれ、造りが良いです。コンゴーの105mmF4.5のレンズを4っつ持ち、固定速度のシャッターで4っつのレンズのシャッターを切ります。しかし絞りは独立してついているので、絞りを変えて4x5を四等分して撮ることもできます。

R0011417_w また、もう一つの買い物はリトリックのフイルムホルダー。これは6x7,6x6,6x4.5の3サイズに対応しております。そして赤窓はありません。

どんな仕組みかというと、巻き上げのダイヤルを回すと、フイルムが送られた量によって、6x7,6x6,6x4.5と書かれた三つの窓の数値が変って行きます。数値には線が引かれており、その線と窓の線が一致したところが、それぞれの撮影フォーマットの撮影コマです。

ちょうど赤窓と自動巻き止めの中間にあたるようなフイルムホルダーですが、高感度フイルムも安心して使え、さらにフォーマットも自由に選べるところが画期的です。これも5K.

これらを見た瞬間、理性は消えました。理屈じゃないのです。

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2008年7月10日 (木)

コーヒー焙煎機の活用

R0011403_w 昔、コーヒー豆がきれて来ると憂鬱でした。あーあ、もうねぇのかよ、とか言いながら、大きな銀杏入りにコーヒーの生豆を入れてガスコンロでシャカシャカやっておりました。その後コーヒー豆を冷却しながらコンロの掃除があります。コーヒー豆にはチャフという薄皮があって、これが焙煎中に飛び散り、ガスコンロを汚すのです、これを綺麗に片付けておかないと、後で恐ろしい事が待っているのです。

だから、この電動焙煎機を見つけた時は感動しました。手で何分もシャカシャカしないで済むし、自分専用だからヨメに怒られることも無い。夢のような機械でした。

生活の為には無駄なモノであることが足かせになりましたが、結局半年後に購入することになりました。

間が悪いことに、その頃家を建替えて、都市ガスが無くなりました。プロパンガス用のものにすれば良かったのですが、その時は頭がまわりませんでした。

また、その頃新宿にコーヒー豆をその場で焙煎してくれる店が出来、コーヒーの焙煎を頼む間に中古カメラ屋をめぐるという、美しい生活習慣ができたので、自分で焙煎することもなくなりました。だから、この機械は期待に反してお蔵入りになっていたのです。

R0011406_w 先日、現像ドラムを師匠から拝領した時に、真っ先に思い浮かんだのがこの焙煎機。現像ドラムを回転させる速度と、コーヒー豆の焙煎で使用する回転速度は同じはず。

現像ドラムが到着するまで、コーヒー焙煎機を出して試運転をして見ましたが、イメージどおりの回転速度です。

しかし、現像ドラムが届いて、サイズをあわせて見ると、現像ドラムの方がずいぶんサイズが大きいようです。悩みが増えただけかも。

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2008年7月 8日 (火)

總持寺の大僧堂

2008762_w Camera : 4x5 pinhole Lens: 75mm f227 pinhole Film : Acros pyrocat HD

先日、總持寺にピンホールカメラの試写をかねて散歩に出かけたのですが、その時に持っていったホルダーのもう一面に入っていたフイルムがこれ、總持寺の大僧堂です。

私は渡り廊下とこの大僧堂をピンホールで撮って見たかったので、フイルムホルダーの両面にフイルムをいれ、カメラに挟んで三脚と共に出かけたのですが、持って行ったものはそれだけ。どうも最近頭が硬直化してきて、あまり融通が利かなくなってきたのですね。他のものを撮ることも、失敗も考えつかないので、結局現地でホゾをかむ事になるのです。

この大僧堂は築地本願寺等を設計した伊藤忠太氏の作品です。非常に優雅な建物ですが、下の道路から仰ぎ見るしかありません。ピンホールで撮るには困難な場所にあるのですが、ピンホールをライズして撮っております。僧堂の前の木の根にも年季が入っていて建物と良く調和しております。

20086293_w ちなみに正面玄関には「選佛場」という扁額がありますが、仏祖を選出する道場の意味だそうです。ピンホールカメラでは見にくいので、前の雨の日にシェブロンで撮った写真も載せてきます。これは78mm、6x6フォーマットです。撮った位置は微妙に違いますが、同じような焦点距離で、これだけの差があります。フイルムはTX400、現像はHC-110です。

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2008年7月 6日 (日)

静かに時が流れました

2008761_w Camera : 4x5 Pinhole Camera ,75mm, 6m30sec Film : Acros Pyrocat HD 1:1:100 20c 12m

4x5のスピグラにピンホールレンズをつけて、焦点距離75mmでテスト撮影しました。ピンホールは中心から1cmライズしております。

撮影の間、修行中の僧侶が何度も廊下を行き交い、気持ちよく挨拶をしてくれました。私も挨拶を交わしましたが、何をしているのか解らなかったかも知れませんね。ただ、三脚の後ろに突っ立って、ニコニコしていただけですから。

静かに時間が流れ、家に帰って現像してみたら、あれだけすれ違った僧侶も影すらなく、ただ夏の渡り廊下だけが写っておりました。

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2008年7月 5日 (土)

針穴に挑戦

Img_3902_w Camera : Canon EOD 5d, 0.3mm Pin Hole, Iso=1600 30sec

5x7のカメラを一番何で使いたいかというと、ピンホールカメラです。ピンホールカメラはよく見かけますが、所詮ピンホールですから、拡大倍率の小さい大判カメラが有利です。

それに、ピンホールカメラは理論的にもある程度、カメラが大きいほど良いのです。

というのはピンホールはレンズと違って光を一点に集めませんので、なるべく拡散させないように、ピンホールは小さい方が有利です。しかし小さすぎると回折がおこるので、像が甘くなります。この回折が起こるピンホールの境目が直径0.2mmと言われております。そこで最初の条件、口径が0.2mm以上なるべく小さくが生まれます。

また、口径の最適値は焦点距離によって変ります。最適口径値=√2x光の波長x焦点距離となり、条件2が生まれます。(光の波長は赤と緑の平均623nmが便利)

さらにレンズの明るさはF値=焦点距離/口径でもとめられますが、このF値は256より暗い方が良いとされております。これが条件3です。

そして、自分がピンホールで撮ってみたい焦点距離があります。これが最後の条件4です。

実は、最後の条件を入れるまでもなく、光の波長を平均値あたりで入れると75mmから90mmあたりがちょうど良くなります。

焦点距離=75mm、ピンホール口径=0.306mm、F値=245.1

焦点距離=90mm、ピンホール口径=0.335mm、F値=268.7

5x7のカメラを前提にすると90mmが便利そうですね、これをめざしてピンホールを作製します。とりあえず厚さ0.1mmの真鍮判で作製します。これで周辺の光量が少なすぎれば、ステンレステープの箔を使うことにします。それだと材質の厚さが0.04mmなのである程度は改善するハズです。

R0011390_w (0.30mmとか0.33とか狙ってできるものではないので数で勝負します。何枚も穴を開けてゆけば、そのうち近いものが出てくる訳で..)

表題の写真はこうして出来たピンホール(0.33mm)のものをリンホフボードいつけ、ペンタックス67マウントからEOSまで変換して撮りました、この時のフランジバックは約110mm。ISO400で30秒、レタッチで4倍増感しています。黒い点はCOMSについているゴミ。他の輝点は偽色です。

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2008年7月 4日 (金)

Pyrocat HDのノーマル現像

2008712_w Camera : Pearl III, Lens : Hexar 75mm f3.5, Film : Presto 400 Pyrocat HD 1:1:100 EI=200

5x7のカメラを買って、フイルムも中国から郵送してもらったので、使ってみる気が満々です。610さまも現像ドラムを下さるとのことで、もう撮影して、現像するしかありません。スキャナーはないけど..。

ということで、現像ドラムに思いをはせながら、秋葉原でタミヤのおもちゃを買ったり(ドラムの回転台が自作できないかと思っております)、現像薬品を見たり(やっぱりドラム現像にはD76かなぁー等とおもっております)していました。

そこで気が付いたのですが、私は最近、超希薄現像液を使った準静止現像しかしたことがなく、通常使っているHC-110やPyrocat HDの正しい処理での仕上がりを見たことが無い。ここはD76を調合する前に、まずはPyrocat HDのノーマル処理をして見る必要があります。

2008713_w Pyrocat HDのノーマル処理は、染色現像液 1:PH 調整液 1:水 100の割合で薄めたものを使用します。この濃度の現像液で回転ドラムの連続攪拌現像や小型タンク現像を行ないます。

今回は21度の処理液で、12分の現像を最初の5分は一分毎に、次の7分は2分ごとに攪拌して行ないました。希薄現像よりもコントラストが強くでますが、暗部もよくでております。

この処方液が無くなるまでは、この現像液を連続攪拌にも使ってみようと思っております。

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2008年7月 2日 (水)

Chevron の作例

20086291_w Camera : Kodak Chevron, Lens : Ektar 78mm F3.5, Film: TX400 HC-110

シェブロンの作例です。私はあまり解放で撮ることは無いのですが、この作例からも開放だと背景や前景が廻りそうなことがわかります。もちろんグルグルな感じではなく、少しですが、でもこのちょっと危ないところが魅力です。

それにしても、画面の下にフイルムガイドのギザギザが見えます。このカメラ、上はフイルムからはみ出るくらいギリギリなのに、下は余裕しゃくしゃくなのです。簡単にいうと傾いているのです。でも狙ったところにちゃんとピントがくるあたり、訳が解らないカメラです。

Higanbana1_w Camera : Kodak Chevron, Lens : Ektar 78mm F3.5, Film: RDP3

カラーで撮ると気持ち暖かい感じです。しかし何となく、活力があって悪い印象はありません。このフイルムは巻き直しではなく、120フイルムのツバを削って620のサイズに近くしたものです。この時、ま横から垂直に削り取るのではなく、河童のお皿のようにスプールの周辺部を薄くします。シェブロンはフイルムを押し込む感じで装着するので、なるべく厚みが無い方が入れやすいのです。

また巻き取り側は金属の620用のスプールを使います。このスプールは貴重なので現像に出した場合は「スプールは返してネ」と言って頼みましょうね。

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2008年7月 1日 (火)

Kodak Chevron

R0011348_w 表題のカメラはコダック シェブロンと言います。前に作った軍用カメラのメダリストが好評だったので、コダックは民生用に同じ620のフイルムを使うカメラを作り、市場に出したのですが見事に失敗しました。短命に終わり、生産台数も少ないようです。

実際に売れ行きが悪かっただけあって、文句はいくらでも出てきます。

R0011353_w 1.こんなに大きいのに6x6なの?同じような大きさのメダリストは6x9なのに?

2.メダリストはセルフコッキングだったのに、どうしてマニュアルに戻ったの?

3.メダリストより、フイルムが入れにくいんですけど。

4.メダリストは120に改造できそうなのに、変な所が窮屈で改造も出来ない。

5.なぜ、あれだけ優秀なヘリアータイプのレンズから78mmなんて中途半端なテッサーコピーにレンズを変えたの?

6.シャッターの最高速度が1/800だって言うけど、ウソだろ、あれ。

7.シャッターの位置が悪くて、ホールディングが良くないんですけど

8.何より、あのファインダーはナニ?冗談でしょ。ミノックス以下だし。

このカメラも何か良いところがあるに違いない、と思いつつ、定期的に使ってみるのですが、その度に、使えねぇーと思いをあらたにします。

その中で、このカメラの面白さをあえて探せば、Ektar78mmF3.5のレンズでしょう。このレンズは一見普通の面白味の無いレンズに思えますが、なかなか、危なく怪しいレンズです。

R0011347_w 使っていけば、面白い描写が見られると思います。しかし、それだけ使うのは無理です。620のフイルムはそれほど苦にしなくても、あのファインダーだけは我慢出来ません。本当にコダックはどうしてあんなクソなファインダーにしたのでしょうか、理解に苦しみます。

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