« ミラノからティラノまでのローカル線 | トップページ | これは器物損壊事件です »

2008年3月20日 (木)

ベルニナ急行の早春

Img_1968_w Pontresina駅でベルニナ急行D970とD953の交換
ベルニナ急行はイタリアのチラノとスイス方面を結ぶベルニナ線の電車にパノラマ客車を増結した場合、その客車のことを指します。増結車両のため、小さな途中駅では乗り降りが出来ないので止まってもこの車両は通過扱いなので、時間はかかっても急行なのです。時刻表にも列車番号にDが付きます。

この路線に乗るにはチラノから出発するほうが、より感動が深いと思われます。山に登るにはより標高の低いところから登るほうが面白いからで、ティラノはアルプスのふもとにあるとしても、まだ標高は420m程度です。
ここから路線の中で一番標高の高いオスピッツォ・ベルニナまでは1800mの標高差がありのです。

Img_1847_w ティラノを発車してから村の路面電車風の景色が続きます。良い感じです。まもなく、この線区の目玉の一つカンパッシオとブルジオの間の
オープンループが迫ってきます。進行方向の左側に陣取って観察します。ループを持つ路線は日本でも幾つかありますが、これだけ小さな半径でしかも
美しい石橋の開放されたループは初めて見ます。この写真は1/125でシャッターがきれた割にブレておりますね。ど下手の写真ですが、ジオラマっぽく雰囲気がでています。

Img_1866_w 次の見せ場はミララーゴ(Miralago)からレ・プレーゼ(Le Prese)までのポスキアーヴォ湖の湖畔。ふもとの村は早春の気配なのですが、ここまででもかなり登攀しており、湖は凍結したままです。

Img_1871_w 列車は行き違い施設のあるポスキアーヴォ(Poschiavo)で停車しました。停車時間が長いので列車の行き違いがあるのでしょう。やがて、遠くの山の斜面に赤い電車が見えます。えっ、あれっ?とおもっていると、この電車は右に左に視界に出入りしながらやがて大きくなって駅に侵入します。

Img_1884_w 電車は貨車を後ろにつけた混合列車です。今乗っている列車も後ろにつけた回送の2等車を切り離しました。これからこの駅で入れ替えをして編成を変えるのでしょうか。

Img_1900_w この列車は今度は先の電車が下りてきた線路を登ります。最大70パーミル最小半径45mのカーブを持つ区間を、右に左に登って行くと、村と湖が小さく小さくなって行きます。

Img_1923_w やがて森林限界を超えるとアルプスの峰峰が迫ります。アルプグリュム(Alp Grüm )の駅で、駅というかレストランというか、背景の山の左手にはパリュー氷河かなぁ。

Img_1945_w ここが最高点の駅オスピッツォ・ベルニナ(Ospizio Bernina)駅。お嬢さん、ちょっと出遅れてしまったのでしょうか。走ってます。頑張れ。

Img_1950_w オスピッツォ・ベルニナを過ぎると真正面にカンブレナ氷河を見て進みます。夏なら左手にラーゴ・ビアンコ湖が見えるハズ。

Img_1959_w ベルニナ・ディアヴォレッツア(Bernina Diavolezza)に到着、冬はスキー場、夏は展望台になるロープウェイに連絡します。

Img_1964_w ベルニナ急行から見える三つ目の氷河のモルテラッチュ氷河ですが、残念ながらはっきりした写真は無く、この写真で列車の陰になっているところがそうだと思います。実は氷河の名前や位置を事前に知っていた訳ではなく、氷河っぽい車窓が見えたら写真を撮っていたのです。後からしらべるとモルテラッチュ氷河とベルニナ急行を収める有名な撮影ポイントがあるみたいですね。

Img_1970_w ポントレジーナ(Pontresina)はターミナルになっていて、クール方面に急ぐ人は乗り換えです。スキー場を背景にしたサンモリッツの駅がこの列車の終点です。

|

« ミラノからティラノまでのローカル線 | トップページ | これは器物損壊事件です »

コメント

こんにちは☆
2月にヨーロッパ周遊を予定しているのですが、いくつか質問させてください。
ティラノ8:50発のベルニナ特急の指定を取りました。
本当はその後の電車が良かったのですが満席で。。。
ミラノから行くのですが、時刻表を見ると、どうやら3時間半かかる5時頃の電車しか間に合うものはなさそうなので、それで行こうと思っています。
ですが、イタリア国鉄のHPのタイムテーブルには、始発が6:20初になっています。
トーマスクックの時刻表には確かに5時の電車があるのですが。。。
この5時の電車は、毎日運行ではないのでしょうか?
私たちが使うのは、2月13日(金)です。
また、もしこの電車が存在するのであれば、ティラノでの乗り換え(8:50発のベルニナ特急)は間に合う時間なのでしょうか?
間が20分で、出国審査などの手続が間に合うのか、少々不安です。

長くなりましたが、
①5時ミラノ発ティラノ行きの電車は常にあるのか
②ローカル電車からベルニナ特急への乗り換え時間は
 20分で足りるのか

以上の二点、アドバイスお願いいたします。

投稿: さゆ | 2009年1月25日 (日) 17時13分

さゆさま今晩は
ベルニナ線はTorinoからPoschiavo まで、今年の三月まで整備運休(お休み)で、バス代行のようです。

そのためかダイヤが大幅に変っております。5:00の列車が無いのも、このためかも知れません。
ミラノ中央を6:20分に発車する列車は8:50分発のベルニナ急行への乗り継ぎを、そもそも想定していないし、旅行には充分な余裕を持って、とアナウンスしているので、おそらく、時間はぐじゃぐじゃでしょう。その日のTirano発の代行バスには乗れないと思います。

通常は20分もあれば、余裕で乗り継ぎ出来るのですが...。

こんなことはよくあって、私も去年ハルシュタットでやられました。

それと、ベルニナ急行とは、豪華な車両だけの名称で、同じ列車に指定席不要の電車が連結されています。どうしても、移動しなければならないのであれば、そちらに乗れば、移動できます。車窓も同じ、違いは座席だけ( ̄▽ ̄)。

投稿: kk | 2009年1月25日 (日) 18時46分

ご丁寧にありがとうございます!
やはりダメそうですね↓
最悪普通車両でも良いと考えているのですが、窓の形(?)がやはり急行が良くて・・・
tiranoで一泊も検討しております。
安い宿を探してみようとしているのですが・・・
tirano周辺の安いホテル、ご存知でしょうか??

投稿: さゆ | 2009年1月25日 (日) 20時03分

さゆさま、
ここにある写真の前2両が普通電車、そこから後よりがベルニナ急行です。
ちなみに、私はファーストクラスの指定席を取っておりましたが、ほとんど座ってません( ̄▽ ̄)。
最後尾の荷物置き場窓が開いたので、そこにずっとおりました。

ここはとても景色が良いので、窓にぴったり顔を付けて外を見るので、あの窓、中で記念写真を撮る時以外はあまり役に立たないのですよ。反対側の景色を見る時くらいかな。

Tiranoは小さい街で、宿はそんなに多くは無いでしょうが、高くは無いと思います。

投稿: kk | 2009年1月25日 (日) 21時26分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ミラノからティラノまでのローカル線 | トップページ | これは器物損壊事件です »