スライドの小箱のtransparency
昔、コダックのリバーサルフイルムを現像に出すと、一枚ずつスライドにマウントされ箱詰めになって仕上がって来ました。もちろんスライドにマウントしないスリーブ仕上げもあったかも知れません、しかし、アマチュアが写真屋さんを通じて東洋現像所にコダックのリバーサルフイルムを現像に出すと、通常はスライドにマウントされた形で基本の仕上げだったと思います。
子供の頃、36枚撮りのスライドフイルムを大切に使い数ヶ月かけて使い切って、町の写真屋さんに現像に出していましたが、私の田舎からでは現像が仕上がってくるまで一週間かかりました。
ハラハラ、どきどき、ワクワクの一週間が過ぎ、写真屋さんの紙袋にコダックの白い小箱を確認した時は、それだけで綺麗と思って中身の心配も一瞬忘れたほどでした。
当時、コダクロームがオレンジ色、エクタクロームがブルーのタイトル文字が入った白い小箱を使っておりました。
この小箱を受け取ると、一目散に家に帰り蛍光灯の学習スタンドに向けて鑑賞しておりました。このほかでは、すりガラスをスクリーンにした小型テレビ型のスライド投射機を持っていて、その機械で一枚づつ見ておりました。しかし、学習スタンドに透かせたほうが綺麗に見えたので、もっぱら、机に座っては学習スタンドにスライドを透かせてみている暗い子供でした。
タイトルにあるtransparencyとは、透明性と言う意味で、今では「政治資金の透明性」なんていうような意味で最も使われますが、光に透かして見たスライドの感動を伝えていた言葉であったことは忘れられてしまうかもしれません。
しかし、光を通して透過光で写真を見ることは、この言葉が入ったスライドが作られなくなってもますます一般的になりました。ただそれが、スライド写真から、パソコンやテレビでデジカメで撮った写真を鑑賞する方法に変っただけなのです。
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コメント
初めてのスライド体験は高校生の頃でした。
ASAがいくつだったか?
超低感度でした。
お小遣いが足りないのでスライドでの撮影は貴重でした。
投稿: 會津 | 2008年1月12日 (土) 17時25分
僕の初ポジはモノクロでした。
民間の山岳クラブの記録係でしたが金がなかったので。
いまスライドマウントの空き箱を見たら
MOUNTED FUJICOLOR TRANSPARENCIESと書かれています。
フィルムは確か小西六だったような記憶がありますが・・・
投稿: 610 | 2008年1月12日 (土) 21時11分
今晩は。
あれは、なんていうおもちゃなのでしょう。プラスティックのスコープを光にかざして見ると、怪獣の絵やウルトラヒーローの絵が見える、グリコのキャラメルについてくるようなおもちゃ。
あのおもちゃの影響でスライドが大好きになりました。実際の色よりちょっとだけ鮮やかに記録されるのも、好きでした。
私が知っている時はフジのマウントが薄緑、サクラが桜色、コダックが白でした。その後フジはプラスティックのマウントになりましたが。
何十年ぶりかで、また写真を撮り始めた時、本当にびっくりしました。プロビアとかベルビアとか全く知らないフイルムが幅をきかせていましたから。
投稿: kk | 2008年1月12日 (土) 23時17分
わたしの初めてのフィルムは、さくらパンss、生フィルム缶入りで、パトローネに自分で入れる奴。スプールに巻かれているフィルムをパトローネやマガジンに入れるタイプで、正規品なのですが、少し安い。確か5本分でまとまってて買い求めるのでした。値段は何故か思い出せないなぁ~
投稿: ラ・ペルラ | 2008年1月13日 (日) 13時14分
ラ・ペルラ さま今晩は。
久々に長尺フイルムを思い出しました。高校の頃良く使いました。そして、あの缶を灰皿にしていた。
部屋に置いてある現像薬の臭いと長尺の缶の灰皿でタバコをかくしておりました。
フイルムの缶なら絶対開けられることが無いでしょ。って親はあれがフイルムの缶だって知らなかったろうな。
投稿: kk | 2008年1月13日 (日) 23時48分