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2008年1月27日 (日)

私的に懐かしい光景

Img_1833_w Camera : Canon EOS 5D, Lens : EF24-105 F4L

この写真は私の実家の近くの風景です。子供の頃は見慣れた風景で、なんとも思っておりませんでした。が、ここ、数年、心の中に浮かぶ光景があって、それがここの風景を基にしたものであることに気が付きました。それならば、ここの風景から心に浮かんだ光景を写真を現すことが出来るはずだと思ったものの、それが出来ずに苦労をしております。

この写真も、今ひとつ気に入らない。街頭の裸電球らしさが出ていない。雪が降っていて欲しかった。など等。

それでも、私的に懐かしいここの風景が今まで変らずにいたことは驚くべきことで、写真に撮れること自体ありがたいことです。

この辺りで昔から変ったことと言えば、この先にあった、たった一軒の家が無くなってしまって、いっそう寂しくなってしまったことでしょうか。この裸電球の街灯も存在意義がますます薄れて来ている気がします。

実は、こんな事が、私の心の中でこれと似たような光景が、何かの象徴で、浮かんでは消える原因になっているのかも知れませんね。

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2008年1月13日 (日)

美しいと思われているもの

Img_0801_w Camera: Caono EOS 5D, Lens : EF24-105 F4L

日頃普通に思っていることが実はとても不自然なことであることが多いです。

例えば胡蝶蘭の花なんかがそうです。胡蝶蘭の花は通常アーチを描いた茎に沿って皆同じ向きに、こちらに微笑みかけるように咲いております。しかし、胡蝶蘭の花は好き好んでこんなふうに咲いているわけではなく、人様に強制されて仕方なくこのように咲いているのです。

胡蝶蘭は葉に栄養を貯めておりますが、この葉は強い光を好みません。物陰にひっそりと暮らしているのが好きなようです。しかし、そのままでは子孫が残せませんので、目立つ花を背一杯伸ばした花枝につけて虫に見つけてもらおうとします。花枝を伸ばすといっても、この蘭は着生蘭ですから空中にふらふらさせているという状況が自然なのだと思います。

しかし、人間はそれを許さず、曲がった支柱を立て、光を曲がった方向から当て、不自然に捻じ曲がったように育てたがるのですね。何故なら、それは人間社会では美しいとされるからであります。

人間の美意識は、結構自然に反したものが美しいとされる場合が多いような気がしますす。

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2008年1月12日 (土)

スライドの小箱のtransparency

1976kodak_w 昔、コダックのリバーサルフイルムを現像に出すと、一枚ずつスライドにマウントされ箱詰めになって仕上がって来ました。もちろんスライドにマウントしないスリーブ仕上げもあったかも知れません、しかし、アマチュアが写真屋さんを通じて東洋現像所にコダックのリバーサルフイルムを現像に出すと、通常はスライドにマウントされた形で基本の仕上げだったと思います。

子供の頃、36枚撮りのスライドフイルムを大切に使い数ヶ月かけて使い切って、町の写真屋さんに現像に出していましたが、私の田舎からでは現像が仕上がってくるまで一週間かかりました。

ハラハラ、どきどき、ワクワクの一週間が過ぎ、写真屋さんの紙袋にコダックの白い小箱を確認した時は、それだけで綺麗と思って中身の心配も一瞬忘れたほどでした。

当時、コダクロームがオレンジ色、エクタクロームがブルーのタイトル文字が入った白い小箱を使っておりました。

この小箱を受け取ると、一目散に家に帰り蛍光灯の学習スタンドに向けて鑑賞しておりました。このほかでは、すりガラスをスクリーンにした小型テレビ型のスライド投射機を持っていて、その機械で一枚づつ見ておりました。しかし、学習スタンドに透かせたほうが綺麗に見えたので、もっぱら、机に座っては学習スタンドにスライドを透かせてみている暗い子供でした。

タイトルにあるtransparencyとは、透明性と言う意味で、今では「政治資金の透明性」なんていうような意味で最も使われますが、光に透かして見たスライドの感動を伝えていた言葉であったことは忘れられてしまうかもしれません。

しかし、光を通して透過光で写真を見ることは、この言葉が入ったスライドが作られなくなってもますます一般的になりました。ただそれが、スライド写真から、パソコンやテレビでデジカメで撮った写真を鑑賞する方法に変っただけなのです。

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2008年1月 9日 (水)

声をかけて撮らせてもらいますが

20071228_2_w camera : Hasselblad 500CM, Lens : Planar 100mm f3.5 CT, Film: TX400, HC-110

人様のスナップ写真を撮る時は、なるべく声をかけて撮らせてもらうようにしております。ですが、声をかけたせいで、それまで景色に溶け込んでいた人物が急にぎこちなくなったりします。

声をかけたことで、撮りたいと思った光景が崩れてしまうことが多いのです。

おそらく、これは私の人間性が未熟な結果であり、声をかけたために相手が構えてしまって、その構えを緩めることが出来なかったという事なのでしょうね。

撮影者がしっかりしていれば、声をかけようとした時以上の表情が引き出せるかも知れません。

この写真の時も、おじいさんと犬が親しい友人のように会話していたので、思わず声をかけて撮らせてもらいました。でも、声をかけたことで、おじいさんは犬に「ほら写真を撮るよ」みたいな話をしてくれちゃったみたいです。だから、撮りたかった雰囲気とちょっと違ってしまったのです。

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2008年1月 5日 (土)

今年の正月カメラ

Img_0781_w お正月はヒマなので、毎年のようにカメラを作って過ごしております。カメラを作るといっても、大したことは出来ないので、レンズとフイルムホルダーの間のスペーサーを作っているだけです。それだけのことなのに、お正月の三が日を費やし、出来るものはバッチイものばかりです。

それを自覚しているので、はっきりとした目的意識を持って作るようにしております。目的がはっきりしていれば、その目的に達すればよいのですから、出来上がったものがどんなにバッチくても言い訳になるのです。

それで、今回の目的は、Super Angulon 38mm XLを使う為に、小型で携帯性が良く頑丈なカメラでありました。フイルムフォーマットは6x9または6x7。ISO400のフイルムを使う。

そこで、赤窓の蛇腹カメラの改造は意味が無いのでフイルムホルダー式にします。また、この手のカメラはどうしても縦長になりがちですが、そうすると収納に困るので横長のフイルムホルダーを使う事にします。6x9を想定すると、どうしたってある程度横幅が広くなるのは覚悟しなくてはなりませんから、いっそうのこと横幅を広げて縦を圧縮したほうが収納的には楽なのです。

この段階で「マミヤプレスのフイルムホルダーを使った最小のカメラ」が見えてくるので後は現物あわせで作ってゆくだけです。フランジバックがほとんど無いので、ピントはヘリコイド付きリンホフボードに任せます。前と後ろが決まれば、あとはスペーサーを強度を保ちながら作って行くだけです。

今回はマホガニーの部材がDIY店にあったので、パーツに切って組み合わせてスペーサーを作りました。アルミ版で補強して、フランジと関係ないところはグリップを作る等してなるべく分厚くしております。複雑な金属加工が出来ないので、底板がアルミの平板になってしまうので、なるべく強度をかせぐ必要がありました。ただ、せっかくのマホガニーと思うがゆえに、中途半端に木材を露出させているので、見た目がバッチイですね。

200814_2_w 試写の結果は光漏れもなく、このまま使えそうです。ファインダーはそのうち、もっと視野率が高いものに変える予定です。ただ、これはカメラのせいでは無いと思うのですが、太陽を入れるような撮影をすると、内面反射がおこるようです。サンプルでは右上に太陽があり、左上の隅から1cm程度下から「の形で右下全体に内面反射が起こっております。フイルム面とレンズが近すぎる為であれば、もうどうしようも無いのですが、原因が気になります。

最後に、このカメラ、首からぶら下げるとS字型の凹部が、中年太りのお腹の凸部にあたり、なんともいえないフィット感であるのは、予想外の出来でした。

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2008年1月 4日 (金)

初春から報歳蘭

Img_0778_w camera : Canon EOS 5D, Lens : Apo Macro Elmarit 100mm F2.8

あけまして、おめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

今年は元旦から報歳蘭が咲きました。縁起が良いような、ちょっと残念なような複雑な気分です。もう少し我慢してくれれば、花穂がもっと長く伸びて、格好が良かったのですが、年間を通じて暑苦しいKKの家では、いろいろな花が狂い咲きしてしまうのです。

去年は真夏に寒蘭が盛大に咲いてしまって、とても残念な思いをしていたのです。寒蘭はまれに夏の間に狂い咲きすることがあるのですが、そんな花は香りを持たないのです。東洋蘭の花はとてもデリケートで、気温、日照などで、花の容姿も香りも変わってしまうのです。

さすがに、今回ちょっと早めに咲いた報歳蘭は、ちょっと狂っただけなのでしっかり香りを持っていて、新年早々馥郁とした香りを振舞ってくれております。

新年早々、この香りを振舞ってくれるのであれば、毎年この時期に咲いても良いか、なんて思ってしまうのですが、この蘭が本当に報告する新たな歳は旧暦の新年でなのです。

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2008年1月 1日 (火)

撮影機材と作例の一覧

Tele Tessar 350mm F4 for Hasselblad 作例
Tele Tessar 250mm F4 for Hasselblad の作例
Sonnar 150mm F2.8 for Hasselblad 作例
Planar 110mm F2 for Hasselblad 作例
Distagon 50mm F2.8 For Hasselblad 作例
Hasselbladのレンズを6X8で使う
Distagon 60mm F3.5 6X8フォーマット作例
Planar100mmF3.5とPlanar100mmF2.8
シノゴでサンニッパー(Hektor 300mm F2.8、Speed Graphic)
シノゴでサンパー (Super Angulon 38mm XL, Crown Graphic)
Planar 80mmF2.8 For Hasselblad 6X8の作例
交換レンズよりも、Hasselblad (Planar 80mm F2.8, Hasselblad 500 C/M)
Kinoptik Paris Apochromat 55mm F0.75 for CRT lens (Canon 20D)
Kinoptik 100/2 VS Apo Macro Elmarit 100/2.8
Variogon 140-280mm F5.6 for Hasselblad F lens
Leitz canada 90mm F1.0 for X-RAY lens (Contax AX)
P-Planar 150mm F3.5 on Speed Graphic
Zenza Bronica S2用のベローズ (ペンタックス67用に改造)
Zuiko Macro 135mm F4.5 on Pentax 67
Macro Planar 135mm F5.6 (Home made 6x8 camera)
S-planar 120mm F5.6 三種(Hasselblad, Rolleiflex SL66, Linfoh board)
Makro kilar 90mm F2.8
Summicron 90mm F2 on Pentax645
無限地獄の入口、Rolleiflex SL66 (rolleiflex SL66, SL66SE)
Bunch of Ektar lens (Printing Ektar Lens)
Friedrich Color-Coronar 85mm F4.5
Carl Zeiss Ultron 50mm F1.8 (canon EOS 5D)
Super Ikonta Super six 532/16
Septon 50mm F2の作例 (Canon EOS 5D)
Ysarex 150mm F4.5  ( Graflex xl )
旅にはデジカメで決まりかも (Canon EOS 5D, EF24-105 f4 L)
Hasselblad 500CMとPlanar100mmF3.5
Pan Tachar 125mm F2.3 Astro Berlin for Rolleiflex SL66
夏が来ればライカのレンズ (Telyt 200mm F4, Pentax 645)
Tuberosa in the moonlight (Distagon 21mm F2.8, Canon EOS 5D)
Zuiko Macro 50mm F2 (Canon EOS 5D)
SMC Pentax-M 300mm F4 ED(IF) (Pentax 645)
Pinkham Bi-Quality (Speed Graphic)
Leitz Canada 90mm F1.0 again
Kinoptik Paris 100mm F2 Rolleiflex SL66 mount (Canon EOS 5D)
キヤノンが作った中判カメラ ( Canon CX-60、R-Serenar 100mm F1.5,Pentacon six)
Hektor三兄弟  200/2.5, 250/2.8, 300/2.8 (Hektar 200mm, 250mm, 300mm)
デジカメ版、悲しい時 (Canon EOS 5D,  Mir 20mm F3.5)
Angenieux 100mm F3.5
S-Planar 74mm F4 M1:1 (Pentax 645)
SMC Pentax-A 645 35mm F3.5
木枯らしが吹けばブロニカの季節
Nikkor-D.C 40mm F4 & MC Zenzanon 40mm F4
Nikkor-H 5 cm F3.5, Nikkor-O.C 50mm F2.8, Zenzanon MC 50mm F2.8
Elcan 6Inch F2.8 (Speed Graphic)
Pentacon Six system
Bessa II、デジタル時代の新兵器
MAMIYA PRESS
Kinoptik 500mm F6.3, Kern Apo repro 210mm F6.6
ベビーパールで直角三角形を考える (Baby Pearl,Hexar 50mm F4.5)
ベビーパール、子泣きじじい説
Ricoh caplio GX100
PCS-Arsat 55mm F4.5 (pentacon Six)
PCS Arsat 55mm F4.5 for Pentax 67
Planar 2/110 F vs Planar 2/110 FE (Hasselblad 200FCW)
意外と便利なDistagon50mmF2.8 (Hasselblad 2000 FCW)
Astro Berlin Telastan 200mm F3.5 (Canon EOS 5D)
Astro Berlin Telastan 200mm F3.5 For Pentax67
Mystery of C.P Goerz Berlin Hypar 250mm F3.5 (Canon EOS 5D, Pentax 67)
Hugo Meyer Goerlitz Portrait Trioplan 260mm F3.3 (Canon EOS 5D)
Universal Heliar 30cm F4.5(Canon EOS 5D)
Cambo Wide 470
Imagon 300mm H=5.8 Rodenstock-Tiefenbildner (Canon EOS 5D, Pentax 67)
SEMFLEX standard T950
OM-system G.Zuiko 55mm F1.2(Canon EOS 5D)
Kodak Anastigmat Special 50mm f3.5 on Graflock Back Camera
初めての自家調合
Pyrocat HDによる静止現像
HC-110 VS Pyrocat HD
Pyrocat HD現像の続き
Super Ikonta 3
Rolleiflex 2.8C Planar 80mm F2.8
PC-TEAにふらふら
Super Speed Graphic に Planar 135mm (Super speed graphic, Planar 135mm F3.5)
今年の正月カメラ (Home made Camera, Super Anglon 38mm F5.6 XL)
再び、自作のソフトフォーカスレンズ(Home made soft Focus lens, Canon EOS 5D)
今年もエリスマン邸で写真展があります (Pearl 3)

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