小京都より人吉駅
Camera : Canon EOS 5D, Lens : EF 24-105 F4L
人吉は、小京都でもあり美味しいと評判のうなぎ屋さんもあることから行って見たいところでした。
うなぎは評判通り美味しく、それだけでも人吉に来た価値があるのですが、肝心の小京都の風情はというと、あまり感じられませんでした。温泉からお城、神社仏閣の観光スポットを点在させた地方都市の様相なのですね。
それで、何よりも感動したのは人吉の駅でした、なんてことを言うと可笑しいことでしょうか。ただ、私に言わせると、電化の施設が無く、したがって空が広く、地上の設備もおおらかに残っている希少な駅です。レッドデーターブックで言うと絶滅危惧種にあたります。
かつて鉄道交通の要所には、蒸気機関車を運用するために数々の施設を作り、それを操作、維持する為の職員が配置され、鉄道町のようなものがありました。それが動力の近代化、合理化、鉄道輸送の減少で淘汰され、人は移り施設は取り壊されていきました。もちろん大都市で鉄道輸送が活発なところには車両基地等の鉄道施設が残っておりますが、ほぼ全て電化され、架線の下です。
人吉駅は旧鹿児島本線の駅として、矢岳峠を越えるため充分な鉄道施設を併設する必要があったので町からちょっと外れた所に作られたのかも知れません。その為か、現在でも当時の面影のとおり広い空のしたにいろいろな鉄道施設が残ったままなのです。
何でも、2009年にはここに蒸気機関車が帰ってくるとか、その光景を想像するとわくわくしてきます。(この施設を駅の反対側からみるとこんな感じです。機関庫が良い感じで残っています。)
| 固定リンク
コメント
架線がないって、こんなに広々するのか。
目から鱗でした。
日本人は電柱・電線に寛容過ぎますね。
海外で撮った写真がすっきりしているのは、電柱・電線がないのも大切なことですね。
投稿: 會津 | 2007年9月15日 (土) 18時13分
例えば、田舎の細い道に貧弱な電柱が立ち、ぽつんぽつんと灯りをともす、というような風景は好きです。
これは例外で、概して日本には架線が多すぎる。空が狭いと思います。
人吉駅は昔の鉄道少年にとって涙が出るくらい、当時では当たり前だった風景を現在に残す駅ですね。
投稿: kk | 2007年9月16日 (日) 10時16分