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2007年9月24日 (月)

ちょっとした休息

2007724_4_w Camera : Hasselblad 500 C/M, Lens : Planar 80mm F2.8 C T*, Film : Tmax 400

社会人に成り立ての頃、夜中遅くまでダークソックスと革靴で仕事をしているのが辛かった記憶があります。なにせ社会人になるまで冬以外は素足にサンダルが基本的な足まわりでした。

その為、サンダルのような靴で居られる女の人が羨ましかった。ある時までは。

そのある時というのは、私の目の前を歩いていた女の人がドアのロックの為に空いていた床の穴にハイヒールを引っ掛けて、ワープしたのかと思われるほど見事にこけた時です。まったく無警戒だった為か、見ている方が恐くなるような転び方でした。それでも彼女はすばやく立ち上がりバツの悪そうにその場からいそいそと立ち去りました。

私なら、呪いの言葉を10篇ぐらい吐き捨てて、穴を蹴飛ばしているはず。それをしなかったのは、おそらく彼女はそのような危険に常にあっているからなのでしょう。ハイヒールを履く女の人は、足を美しくみせるかわりに危険を冒しているのです。

それからというもの、ハイヒールを履く女の人が苦労人に思えてなりません、私のダークソックスに革靴なんて甘っちょろいのです。足が蒸れるなんて不平は言うべきではありません。

そんなことを思っているせいか、ベンチでハイヒールをつま先に引っ掛けてプラプラさせて、休んでいる足を見ると、「緊張から開放されつかの間の休息を取っているものの姿」を表す絵を感じてしまうのです。

もっとも絵的にはもっと足が外に向けられ、サンダルがだらりとしていた方がイメージに近いのですが...。

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コメント

この寫眞は、巧い。
このような表現の仕方、大好きです。

投稿: 會津 | 2007年9月25日 (火) 18時05分

會津さまにそのようにコメントしてもらって
嬉しいような恥ずかしいような...。

本当は、もう少し足を上げてヒールをプラプラして欲しかったのですが、これでも充分、彼女の足は開放感を楽しんでいる様子でした。

投稿: kk | 2007年9月25日 (火) 23時08分

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