香春のセメント工場
Camera : Canon EOS 5D, Lens : EF24-105 F4
セメントはありふれた建材ではありますが、非常に重要な発明であったと思います。石灰石、粘土、ケイ石、鉄原料を混合し高熱を加えることで水と反応(水和)して硬化する性質を有した粉体が出来るのですが、これと砂、砂利を混合して現代のほぼ全ての都市建設に使われているのです。
主原料の石灰石が採れ、熱源の石炭も近くにあれば、そこにセメント工場が出来るのは自然な成り行きだと思います。
その両方が筑豊にはそろっていて、炭坑が廃れてきてからはセメントの工場が炭坑の離職者に仕事を供給しておりました。
特に香春岳とそこの石灰石を利用した旧日本セメントの香春工場は、印象深い景観です。方や平らの山頂と年々低くなる山、かたや小山のようなキルンという回転窯を持つ奇妙な工場。
私は子供の頃見た蒸気機関車の写真で背景となっていたこれらの光景が印象深く、実際に見てみたいと思って居りました。
香春岳はこれからも低くなって行くのでしょうか、操業を停止した工場はいつか取り壊されるのでしょうか、これらの景観の今後が心配です。
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