現代の石炭輸送列車
Camera : Canon EOS 5D, Lens : EF 100-400mm F4.5-5.6 L
前回、山元のセメント工場が難しい状況にあることを書いたついでに、今回は日本に残った唯一の本線輸送の石炭列車を紹介します。
正確に言うと、現在石炭輸送列車は二系統あって一つは太平洋石炭販売輸送株式会社の専用線で選別工場から港まで石炭輸送を行うもの、もう一つが鶴見線の扇町から熊谷のセメント工場まで輸入炭を運送する専用貨物です。
後者の石炭輸送は国鉄からJRにいたる貨物輸送の歴史のなかで最後に残った石炭貨物列車です。筑豊の石炭貨物列車が消え、北海道の石炭貨物列車が消え、最後に残った石炭貨物列車が首都圏を発着するものだったことは興味深い事です。
この列車は貨物列車が好きな人にとっては有名な列車で、扇町から浜川崎までをホキ10000という特殊な貨車を夕方にDE10というディーゼル機関車が牽き、夜を明かして早朝にEF65という電気機関車が山手貨物線を通って熊谷貨物ターミナルまで牽引し、そこから秩父鉄道のデキという電気機関車に引き渡すという、夢のある列車なのです。
石炭貨物としては、昔、北海道で蒸気機関車が牽引するセキという貨車を使った長大な貨物列車から比べれば、妙に小奇麗で迫力には欠けますが、それでもこの列車を見るたびに郷愁がこみ上げてきます。
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