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2007年6月17日 (日)

Mystery of C.P Goerz Berlin Hypar 250mm F3.5

Img_8409_w このレンズはC.P Goerz Berlin Hypar 250mm F3.5というレンズで、ノン コートのトリプレットです。が、いささか謎の多いレンズでもあります。

GoerzHyparというレンズは資料が公開されている1913年のGoerz USのカタログには登場し、F3.5のバージョンとF4.5のバージョンがあります。しかしF3.5のバージョンには12インチ(300mm)と14インチ(360mm)がラインアップされ、250mmなどありません。そもそも、Hyparシリーズの最短焦点距離は12インチなのです。

それでは、これは何かというとやはりGoerzが作ったHypar 250mm F3.5だと思います。シリアルナンバーがレンズの後玉にも刻印されており、かなり丹念に作られたものです。

これだけ頑丈にしっかりと作る技術を持っているなら、他のメーカーの名前を使ったりしません。

Img_8411_w しかし、絞り値を表す表示はただの3つ、F3.5,F4.5F6.3だけです。このレンズは絞りはあるものの、絞り込んで使うことをあまり想定しておりません。当時のHypar300mmF3.5の写真を見ると絞りはF60!まであったようなので、このレンズはその意味でも異色です。

また、シリアルナンバーは37xxxxで作成年代は1918年以降そしてGoerzZeiss Ikonに統合される1926年までの間でしょう。

話しは変りますが、この当時、ドイツは航空カメラに絶対的な技術を持っていて世界の航空カメラの大半を製作しておりました。日本にもZeissFK1というカメラが輸入され、「二十五糎航空写真機」と呼ばれたということです。

この250mmのレンズを使った57のカメラは、F4.5のレンズを使っていたようですが、この製品より1ランク上の航空カメラをGoerzが作っていても何の不思議もありません。

Goerz_w Camera : Pentax67, film : RVP100 (せめて4x5の作例を作りたいですが)

私は難ありのCurt Bentzin5X7のフォーカルプレンシャッターカメラを持っているのですが、このレンズをあてがってみると57を均一な光量でカバーしていることが確認できました。

Img_8434_w1 Camera : Canon EOS 5D,(俯瞰してみました。逆光なので滲みますが芯はしっかり出ています。F3.5 1/200)

Img_8434_w2 (レタッチすると、芯がでていることが良くわかります。車のナンバーが読めます)

このことからも、このレンズは、フォーカルプレンシャッターを持った57の航空カメラのレンズだったのではないかと推測します。これを裏付けるような資料は残念ながらまだ見つかっていませんが。

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