Nikkor-D.C 40mm F4 & MC Zenzanon 40mm F4
実は、このBlogの前にYahoo Blogで同じ内容の物を書いており、前身のBlogを数えると、一年になり、香りの良い花も、私が育てたことがある品種はあとわずかです。本来ならば12月で最後にすべきなのですが、このBlogは2月から始めているので、1月までは旧Blogの記事を手直しして書き足し1月で終了することにしました。
この記事も去年の12月に書いた物の焼き直しですが、基本は同じです。
フォーカルプレーンシャッター、ゼンザブロニカのレンズにはNikkorとZenzanonの2種類が用意されております。もともとNikkorにない焦点距離をZenzanonがカバーする形でしたが、そのうち同じ焦点距離のレンズが作成されています。Nikkorの供給不足を補う予定のようでしたが、結果的に供給不足は起こらず、Nikkorに対して、廉価版という位置づけで、並行して存在したようです。
40mmの超広角の焦点距離にもNikkorとZenzanonがありました。しかし、この2つの広角レンズは全く違った外観を持っています。Nikkor_D.C 40mmF4(マルチコーティングバージョン、以下N)は口径90mmの巨大レンズ、MC Zenzanon 40mmF4(以下Z)は口径67mm、標準レンズと、大きさは変わりません。Nは8群10枚、Zは7群9のレンズ構成でZのほうが1枚少なくなっています。
同じ物を同じ条件で撮ってみると、
1.zのほうが画角が広い
2.Zのほうが寒色Nが暖色
ということが直感的に解ります。
私個人の感覚としては、
1.Nは逆光に強いZは弱い
2.コントラストはZのほうが強い
3.ゆがみはNの方が少ない
4.階調の豊かさはNが上、
と感じています。
そして、どう使い分けているかというと、その時の気分でいい加減に使い分けているのが現状です。順光で風景を撮る分にはZの方が携帯性に優れメリハリの強い描写になります、しかし逆光になるとコントラストが低下するので注意が必要です。
写真は上から N40、Z40、N40、Z40です、フイルムは最初2枚がEPR,後2枚がE100VSです。
上の2枚は同じ条件で撮影したものですが、下の2枚は違った日に撮影したものです。ただ発色の違いは解りやすく出ていると思います。
| 固定リンク
コメント
下の二枚ほど画角に差があるわけではないですよね(笑
猫が動いていないのが笑えます。撮影がよほど円滑だったのでしょうか。
Nの逆光耐性はなかなかのもので、HFT40mmや4,5/38mmとほとんど同程度なのに驚いたことがあります。Zも魅力的ですね。ETR用と設計が同じという話を聞いたのですが、本当でしょうか。
大変参考になります、ありがとうございます。
投稿: lensmania | 2006年12月10日 (日) 05時31分
おはようございますKKさん
NikkorとZenzanonの大きさの違いは、
設計時期による違いと長年思ってきましたが、そう簡単なことでもなさそうですね。
それにしても、こうした比較を拝見すると、当時からNikkorは歪みが少ないと信じてきましたが、
Zenzanonでも差は無いように感じます。
モノクロ撮影ばかりなので、これまで意識してきませんでしたが、ホジでの撮影は、発色の結果がレンズに大きく左右されますね。
そして、現在のデジタルカメラは、レンズでなく映像エンジンと言う名のソフトによる違いも大きな要因のようで、最近の興味は5Dの次のソフトがどうなるか?です。
投稿: staka | 2006年12月10日 (日) 06時56分
おはようございます。
ZenzanonはETRにも使えるよう、Nikkorよりかなり後で設計されている為、Nikkorの最大の欠点であるデカさを改善する意気込みで作られているような気がします。
コーティングがいまいちなので、レンズの小ささと相まって逆光では盛大なゴーストが出ることになるのではないかと思います。それに構成図を見ると、レンズはNikkorより1枚少ないのに空気レンズ(レンズ間の空間)はNikkorより多いです。これはNikkorが張り合わせレンズを多用しているのに対し、Zenzanonが複雑なカットの単レンズを組み合わせている為で、これは技術の進歩なのかも知れません。
Zenzanonは青の透過が良いので、遠くの山だとか、うす曇のの切れ間の青空とか、Nikkorでは飛んでしまいそうな微妙な青を確実に捉えます。これでもう少し逆光につよければ最高の広角レンズなのですが。
投稿: kk | 2006年12月10日 (日) 10時32分