Tom Brenemanの厚い花弁は良い香りで満たされ
Camera : Pentax 645, Lens : SMC Pentax-A Macro 120mm F4, Film : E100G
このバラはTom Brenemanです。1950年にアメリカで紹介されたばらで、1948年に亡くなった俳優で、ラジオ番組のパーソナリティのトム ブレネマンさんにちなんだ名前かも知れません。
あまりポピュラーなバラではありませんが、ライラック ローズ ピンクの、弁質が厚く、重ねが中くらいの花を咲かせます。日本には割と適していて、特に深刻な問題はありません。私のうちのバラも根頭癌腫病にかかったものの治療した結果完治し、元気を回復しました。割と良く伸び、暗い葉と形の良い刺が綺麗に映えます。ただ、なんとなく寒冷地より暖地のほうが向いているバラであるような気がします。
そして、これもあまり知られていませんが、とても素晴らしい香りを持っております。香りの質はダマスクに、少しブルーローズのような発散する爽やかな感じが混じり、しっとりとした潤いも感じられるものです。切花にしても長い間香りを保つのもこのバラの香りの特徴です。
思うに、このバラの香りの性質はこの花の花弁の弁質によるものでは無いでしょうか。しっかりした質感の厚い花弁は、同く厚い花弁を持つ黒バラのビロード感とは違った、すべすべで、透明感があり、思わずほお擦りしたくなるような瑞々しさがあります。この花弁に大量の良い香りの成分が保持されていて、その為香りを失わないものだと思います。
私はこの花が咲くと、まず戸外で楽しみ、早々と切花にして部屋に飾ります。切花になったバラは部屋に潤いと素晴らしい香りをもたらしてくれます。そしてその香りは劣化せずに長い間私を楽しませてくれるのです。
最近のコメント