« パパメイアンは黒バラ三兄弟の長男、香りも重く実直。 | トップページ | ベラドンナリリーはセレブなご令嬢 »

2006年10月 5日 (木)

マダガスカルジャスミンへの憧れの思い出

Img_9680_w Camera : Canon5D , Lens : Pentax 67 softfocus 120mm F3.5

何とかジャスミンという名前の植物は沢山ありますが、その中で最も本当のジャスミンだと思われている偽者ナンバーワンはマダガスカルジャスミンでしょう。

偽者と書きましたが、マダガスカルジャスミンはジャスミンの偽者になるつもりは全く無く、マダガスカル原産のステファノティスを人間が勝手にそう呼んでいるだけです。

そのような植物がたくさんある中で、このマダガスカルジャスミンがジャスミンだと思われるナンバーワンとなるには、何らかの理由があることでしょう。

実は、私もジャスミンという植物はマダガスカルジャスミンだと思っていました。北国に住む園芸植物趣味の少年にとっては、行灯仕立てで洋風のリビングに飾られるマダガスカルジャスミンは、高級、ハイソサイティ、上流、偉そうなものの象徴で、雑誌にそのような写真をみつける度に、いいなぁーなんて思っていたのでした。

何も先入観が無い状況で、普通に見れば、マダガスカルジャスミンはとても優雅な植物で、行灯仕立ての鉢植えは美しいものなのです。そして、室内に飾られるその行灯仕立ての白い花はかぐわしい甘い香りをあたりに漂わせているのです。

その香りは、ジャスミンと比べると強すぎない分上品であります。ロウ質の白い花に相応しく、香りにしっとり感があり、インテリアの一部として捉えれば、リビングにとって最適のパートナーになるでしょう。

こんな高級感とジャスミンの名前を一部に持つことで、本家を凌ぐほどよりジャスミンらしい植物になっていったのではないでしょうか。

ところで、表題の写真はつい最近撮ったものです。マダガスカルジャスミンは長日植物なので、電照栽培された鉢花が春先に出回り、夏には自然開花のものが出回ります。それが売れ残り、枯れかかって捨て値で置かれているものを購入して手当てしてあげると、また蔓を伸ばし、日に当たり、花芽が分化して9月でも開花するのです。手当てといっても水をあげて、自由気ままに蔓を伸ばしているだけ、つまり放置しているだけなのですが。

そして、越冬させずに、また花を見たければ来年の夏にホームセンターの処分品を物色するのでしょう。かつてあれほど憧れた植物に対して失礼なのですが、春よりも夏の終わりに、私はこの花を見たいのです。冬の置き場を苦労して探すより、新しく処分品を買うほうが、効率が良いのです。本当に失礼な話なのですが。

|

« パパメイアンは黒バラ三兄弟の長男、香りも重く実直。 | トップページ | ベラドンナリリーはセレブなご令嬢 »

コメント

確かに、ジャスミンといえば、マダガスカルジャスミンを思い出します。花嫁の持つブーケに使われたり、甘い香りがいいです。また大きなあけびに似た実がついて、なかから綿状の種が出来るのと、それがケセランパセランとかいう名前がついてて(持っていると幸福になれるという伝説)なんとも魅力がある。植物だと思います。
今我が家では、アマクリナム(ベラドンナ、リリー)が咲いてます。

投稿: こう | 2006年10月 5日 (木) 01時02分

こう様、アマクリナムが咲いているのですか。良いですね。

私はベラドンナリリーの花付きの悪さに我慢できず、アマクリナムなら花つきが少しは良いだろうと思って数年前から育てているのですが、分球を繰り返すばかりで、ちっとも咲いてくれません。
ベラドンナリリーでも三年に一回は開花してくれるのに困ったものです。

投稿: kk | 2006年10月 5日 (木) 22時22分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« パパメイアンは黒バラ三兄弟の長男、香りも重く実直。 | トップページ | ベラドンナリリーはセレブなご令嬢 »