ラベンダーでタイムトラベル
Camera: Canon 5D, Lens: EF100-400 F4.5-5.6L
ラベンダーは群植されている姿が美しいと思います。あるいは家の玄関で大きなコンテナで育てられている姿も良いものがあります。いずれにせよ大きな株ほど美しいのは間違いありません。
かつて、英国の王立キュー植物園を見学した時、植物園そのものもさることながら、付近の住宅の美しさに驚いたことがあります。そんな美しい住宅は決まって家の周りにラベンダーを植栽しており、白い家と紫のラベンダーの花、灰緑のラベンダーの葉が見事に調和しておりました。
ラベンダーは暑さと日照不足に弱い植物なので、日本では北海道が一番適した環境になります。事実、香料の原料として営利栽培されてきた歴史があります。
ところが、香料用の栽培は外国産に押されて廃れ、現在は観光の用途に栽培されています。皮肉なことに現役で農作物をしていた頃よりも、観光資源となった今日のほうが、ラベンダーは目に付きます。今や、ラベンダーは畑にとどまらず、公園、公共施設、道路際まで植えられています。
香料用として栽培する場合は七部咲きくらいで刈り取られるのに対して、観光用では完全に咲き終わるまで花穂をつけているので、開花を見れる期間が長いことも影響しているかも知れません。しかし、最も重要なことは、農作物として栽培される場合は、原則立ち入り禁止、たとえ栽培されていたにしても近づくことなど不可能だった為でしょう。
農業の本質から言えば寂しいことですが、ラベンダーがシビアな農作物から引退して観光用の資源になったことで、私もラベンダー畑でたっぷりとラベンダーを堪能できます。
花の美しさもさることながら、ラベンダー畑の香りはとても素晴らしいのです。ラベンダー畑で、花の写真にアクセントを付けるため蝶々を追っかけていると、ラベンダーの香りに包まれていることを実感します。
その香りはエッセンシャルオイルでもおなじみの清涼感のある香りに加えて、いかにも生花の花畑らしく、郷愁をさそう日向の香りと、そよ風に乗る草の優しい香りが混じる香りです。
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コメント
こんにちは。
ラベンダ-の花は、で島田淳子とケン・ソゴルが
共演したNHKのドラマ「タイムトラベラ-」で知った時から、実際はどんな花なのか?
どんな香りか?と、ずっと頭のスミに残って
いて、最近「ス-パ-サフィアンブル-」という
耐寒性、耐暑性のあるラベンダ-を育て始め
ましたが、ラベンダ-が全部気持ちの良い香りを持っているわけではない、
と気づかされました。
投稿: みけりて | 2011年1月20日 (木) 16時25分
みけりて さま今晩は
「スーパーサファイアブルー」ってフレンチ系テンダータラベンダーだったような。
香りを愛でる点では、やはりイングリッシュ系ですね。
投稿: kk | 2011年1月20日 (木) 23時20分