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2006年8月19日 (土)

遅ればせながらフウランの香りをお届けします

Img_7956_w Camera: canon5D, Lens: Apo Macro Elmarit 100mm F2.8

フウランは最も好きなランのうちの一つです。ところが「富貴蘭」は最も近づきたくないランのうちの一つです。違いは何かというと、「富貴蘭」はフウランの選抜種で登録団体に銘を登録された品種です。

このような蘭は自然交配によって微妙に個体差があって、葉に変化があり、美しい縞を持つものも現れます、フウランは花の無い時でも葉を楽しめるので、このような葉の変化を葉芸と呼び、銘を持つのです。

バラの世界と似たようなものなのですが決定的な違いは、バラが人工交配して品種が選抜され、増殖されるのに対し、東洋蘭は自生地から採集したものがほとんどであることです。

もちろん、私はこれを否定しません、お江戸の昔から日本で発達した文化です。伝統文化としてしっかりと継承され、しかしブームにならないことを祈ります。

しかし、同じような植物でもフウランと呼ばれるものだと、園芸店で数百円単位で気軽に買えます。これは普通のフウランを株分けで増やしたもので、花を楽しむにはこれで充分。

昔、参勤交代の籠にフウランを持ち込み香りを楽しんだ大名もいたらしいのですが、良い趣味でしょう。

フウランの香りは心を落ち着かせるものがあると思います。昼よりも夜の方が香りは強くなりますが、別に色気がある香りではありません。どちらかと言うと色気より食い気、それも食後のデザートに相応しい香りです。空腹を満たした後にデザートもあるという幸福感。そんな幸福感をそのまま香りで表現したような香りです。

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