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2006年6月15日 (木)

テイカカズラは幽玄の香り

Img_6818_w カメラ:Canon5D レンズ:EF24-105F4L

本来は、スタージャスミンより先にテイカカズラを紹介すべきだったと思います。開花時期は、テイカカズラのほうが少し前ですから。
テイカカズラという名前は変わった名前ですが、定家葛と漢字で書けば、なにやら雅な名前に思えてきます。

この定家とは、新古今和歌集の編纂で有名な藤原定家のことでありますが、何故、定家卿が植物の名前になったかというと、定家卿の没後200ほど経ってから、能楽の「定家」が作られ、その話の中で、この植物が定家葛と呼ばれた為です。

曰く、旅の途中の僧の前に美しい女性が現れ、「以前付き合っていた人がいたのだが、私の死後も墓に定家葛となって絡んでくるので困っている、何とかしてくれ」と頼みます。僧は読経することで、葛を墓から解放し、女性が消えると、そこにはまた葛に絡まれた墓があった。

いろいろな感慨がわくストーリーであります。お能で観ると幽玄な感じかも知れませんが、色っぽい話であります。

ここで登場する定家が恋したとされる女性は、定家より10歳以上年上で、歌人であり、高貴な身分の式子内親王。藤原定家は、歌人として有名ですが、当時第一線の政治家で、あの手この手のポリティックスを駆使していた様子が、彼の残した日記から伺うことができるそうです。
その日記には式子内親王もしばしば、登場するものの、関係を明らかにする記載はなさそうです。もちろん、当時においては、天皇の娘と、エリート政治家のスーパースキャンダルですから、たとえ関係があっても、表には出せる訳はないのですが。歌のやり取りで、後世の人が恋の存在を、推察したのですね。

この花の名前の由来を知るとなおさら、この花の香りに魅力が増します。もともと青みと、柔らかさが微妙に織り交ざった、香りで、どちらかというと雅な感じのする香りです。

これに、色恋が混じり、妄執に発展したら完璧です。特に夜半に漂う、あの妙に穏やかで、青っぽい香りは、実に奥が深い香であるように思えてきました。

PS 和風ぽい絵柄のポジがあったはずですが見つかりません、またしてもデジで失礼。

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コメント

テイカカズラの花の存在は目よりも先に鼻で分かります。
つーんとした品の良い香です。
林床に生育している幼少の姿と樹木に絡まっている成長した姿とは,
まるっきり違うことが分かりました。
また花は風車のように面白い形をしているので好きな植物です。

キョウチクトウの仲間で毒もあるそうです。

投稿: itotonbosan | 2013年12月25日 (水) 08時33分

itotonbosan  さま今晩は

改めて、この写真を見ると、鎌倉で撮ったものでしたね。

私は、同じキョウチクトウの仲間でもスタージャスミンより香りは穏やかで、古都にも似合う、和風な感じに思えます。

投稿: kk | 2014年1月 1日 (水) 20時04分

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