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2006年6月30日 (金)

グラースを黄色に染めるジュネは周りを彩る

Spanishbloom1_w Camera: Pentax 645,  lens : Planar 110mm F2, Film: RDP3

写真の花はスパニッシュ ブルーム、「エニシダ」の仲間です。フランス語ではジュネと呼び、南仏の香水の町グラースを黄色に染めるそうです。比較的寒さに強く、横浜にある私の自宅でも、5月から6月にかけて玄関前を黄色に染めます。

この木は私のお気に入りで、ほとんど葉が無い緑の枝は、花の無い季節でも、美しい姿を見せてくれ、花期には惜しげもなく大量の花が長期に渡って咲きます。

花ガラをとって手入れしてあげると一月ちかく咲き続けます、病害虫の心配も要りません。この開花の間、玄関前にはいい香りが漂います。

この花からはブルーム アブソリュートといわれるエッセンシャルオイルが採れますが、その香りは干草と蜂蜜とメイプルシロップを混ぜた感じの甘い香りです。

また、この花は実際に蜂蜜の蜜元になっていて、エッセンシャルオイルの香りそのままの印象で、砂糖を焦がしたような甘い蜂蜜も作られています。

ところが、生花の香りはコシのある青っぽさがあり、この香りの混じり方によって、オレンジフラワーのように感じるときも、藤の花を艶やかにした感じに思える時もあります。花期が長く、昼も夜も香りは持続するので、いろいろな印象の香りが楽しめるのです。

この花のエッセンシャルオイルは、そのままの香りを目指した香水として使われることは無く、ブレンド用として使われるとの事です。その理由はこのオイルを加えることで、全体の香りが引き立つからだそうです。

周りの環境によって色々な印象になる生花の香りも、色々なブレンドのパートナーの香りを引き立たせるエッセンシャルオイルの香りも、この花の奥深い本質を表しているのかも知れません。

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2006年6月29日 (木)

ミステリアスなチャランの花

Charan_w Camera: Pentax67 Lens : SMC Pentax Macro 100mm F4 Film : RDP3

チャランは原産地の中国では金栗蘭と呼ばれ、通常は、吊鉢で照葉を鑑賞する観葉植物として扱われることが多いです。これは、耐陰性が強く、室内または日陰でも育てられ、枝が徒長して垂れ下がる性質からでしょう。

また、名前の金栗は、黄色い栗の花のような花を意味しているとして、蘭の意味するものは花の香りでは無いかと私は想像しています。観葉植物として育てられる割に、花をモチーフにした名前を持っているのです。

この木の花は、花といっても、スギナのような花穂に黄色の粒がついているだけのようなものです。初めてこの花を見た人は、花穂に緑の小さな蕾がついて、その蕾が黄色く色づいてくると、どんな花がさくのかなーと心待ちに花穂を観察します。

しかし、その黄色い蕾は、開くことが無く、ぱらぱらと落ち始めます。花はいったいどうなったのよ、と思いますが、あの黄色の粒が花なのです。閉鎖花といって、花は開かないのです。

山野草が好きな人なら、二人静を思い浮かべると思うのですが、チャランも同じ仲間の植物です。ここで、不思議なのは、チャランの花の香りです。花が開かないのに香りを持っているのです、通常花の香りは、昆虫が好きそうな香りを出して昆虫を引き寄せ、受粉を手伝ってもらう為にあります。この花も、香りを出して虫をひきつけているのでしょうか、しかし、寄ってきた虫はどうしたらよいのでしょう。疑問が残ります。

ひょっとして、水芭蕉のように、自家受粉をする前に昆虫による受粉の可能性を狙うつもりが、以前はあったのかも知れません。

そう考えてみると、香りもどことなく水芭蕉と似ているところがあるような気がしてきます。水芭蕉は鋭い香りとドロンとした香りをミックスしたような香りですが、チャランは、本質的に鋭い、化学物質的な香りを持っています。花が小さいので、空気に拡散されて、清らかな良い感じの香りに感じますが、花を集めて集中すると、キィーンと脳天に来る香りです。

ベトナムではこの花からエッセンシャルオイルを作っているらしいのですが、花が小さいので、大変な労力が必要なものと思います。どんな香りのオイルかは知りませんが、もともと香りの素性は良いので、そんな労力をかけてエッセンシャルオイルをつくっていたとしても、驚きではありません。

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2006年6月27日 (火)

バナナの香りのカラタネオガタマ

Img_6794_w Camera: canon 5D lens: EF24-105F4L

東京、赤坂の山王パークビルには大きなカラタネオガタマの木が植栽されていて、五月下旬の天気が良い日には、首相官邸まで、バナナのような香りを届けているかも知れません。勤務先の近所にあった、大好きな木なのですが、このビルの近くで写真を撮っては良くないようなので、写真は掲載出来なく残念です。

この花は地味なので、この花からあのバナナのような香りを出していることは、考えにくいですね。それに香りが強いのは、一日のうちでも午前から正午、午後になると、香りは弱まります。また、曇天の時も香りは弱いような気がします。

その為、大きなカラタネオガタマが植栽されている近辺の人には、初夏の午前中に漂うバナナのような香りは、謎のままという場合もあるかも知れません。

表題の写真は、鎌倉のお寺で撮ったものですが、私の家の木に比べて、濃いクリーム色の花びらに赤のぼかしが多く入る花を付けていました。私の家の木は、赤は花びらを縁取る程度です。

おそらく、カラタネオガタマはこの赤の入り方に変化があるのでしょう。最も強く赤が入る品種はポートワインという名前が付けられています。

写真に写っているバッタは何がしたくてこの木にいたのでしょうか、危害を加えるつもりは全く無かったのですが、そわそわと落ち着かない様子で、こちらをずっと伺っておりましたので、記念に一枚撮ってみました。

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2006年6月25日 (日)

Bunch of Ektar lens

Img_7450_w 昔E-bayで、Bunch of  Ektar Lensというタイトルで、訳のわからないレンズが大量に売りに出され、良くわからないまま、適当なプライスをビットしました。
結局、その商品は競合者が現れず、最低価格で落札し、早速、出品者に運送費を問い合わせ、代金を送付しました。しかし、代金を送付したものの品物は現れず、やられた、と思ってあきらめた3ヵ月後、それは家にやってきました。

それは、頑丈な箱に詰められ、一人では持てないくらい重く、動かすと金属が擦れる音がしました。地雷でも送られてきたのかなぁと思って恐る恐る開けると、新聞紙に包まれた金属パーツがごろごろしてます。良く見るとその中にはレンズらしきものが埋まっています。そう、これがあのBunch of Ektar Lensだったのです。

出品者は、送付先を国内限定にしなかったことを呪いつつ、仕方なくこの超ヘビーなパックを船に載せたものと思います。荷物は落札者の疑念をよそに、太平洋をどんぶらこ、どんぶらこと、旅していたのでした。

それからしばらくの間は、金属の台座からレンズを外す作業で、結構な時間を遊ばせてもらいました。どうもこれらは、自動プリント機か何かにすえつけられていたレンズのようです。

太さ約40mmのねじを切った鏡筒に前後から、前玉、後玉をねじ込み、鏡筒のねじをそのままマウントにねじ入れます。微妙なバックフォーカスの調整の為のフィルターが前玉にねじ込まれ、微妙な明るさの調整の為、絞りに相当する金属の輪が前玉と後玉の間に入れられています。

レンズの構成はテッサータイプで、焦点距離は5mm刻みくらいで各種用意されていたようです。

レンズはほとんどがEktarですが、OlympusとFriedrichというメーカーのものも混じっておりました。特にFriedrichは美術関係の印刷用に使われていたようで、台座に注意書きも残っていました。

Img_7890_w これらのレンズたちは、ペンタックス67にL39のレンズを装着するアダプターに載せ、パーマセルで固定して、ヘリコイド接写リングに付けて使っております。ペンタックス67からEOSへの変換アダプターを追加すればCanon5Dでも使用できます。

Img_7899_w 左の作例の上の写真はPrinting Ektar 96mmF4.5で撮ったもの、下の作例はAME100mmのF4.5くらいで撮ったものです。ちょっとしたお遊びでやったことなので、三脚など使っていませんから、条件が異なります。シャッター速度はEktarが1/500、AMEが1/800なので、AMEの方が実際はF5くらいの絞りだと思います。この作例では、AMEの方がクリアーでヌケが良いのですが、それは当たり前の事で、別の見方をすれば、写真を撮る為のレンズではないPrinting Ektarは大健闘していると言えます。

この作例は35mmフルサイズデジタルで撮ったものですが、Printing EktarのマウントからEOSへのアダプターを外せば、そのままペンタックス67で撮影出来ます。

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2006年6月24日 (土)

実からは簡単、花からは難しい柑橘系の区別

Orangetree_w カメラ:Pentax645 レンズ:Color Printing Ektar 72mmF4.5 フイルム:RDP3

私の家の周りでは、夏みかんと思われる木を植栽している家が多く、5月には白い花が素晴らしい香りを振りまきます。

ところが、この花が実を結んでも、あまり、実は期待されている様子もなく、風の強い日には道に落ちたりして、無残な姿をさらしております。その様子をみるたびに「酸っぱ過ぎたのかなぁ」と興味深深でつぶれた実の味を想像します。

そもそも、これだけ夏みかんが植栽された背景は何なのでしょうか、横浜で温州みかんは寒すぎたので夏みかんにしたのでしょうか。

当初は実を収穫したものの、横浜の気候では甘味が足りず、だんだん収穫されなくなったのでしょうか。横浜における、夏みかんの普及と風化に関してどんな情報でもあれば知りたいものです。

それは今後の課題として、柑橘の木は実になると、一つの実からあれほど明瞭な区別が付くのに、花のうちは一つの花から、品種を当てるのは困難です。花の香りに関してもほとんど区別が出来ません。

それでも、ビターオレンジの花は香りが強いとされ、ネロリというエッセンシャルオイルが作られます。私は近所に、多くの柑橘が植栽されていて、季節には生花の香りが楽しめるので、なにもエッセンシャルオイルを持つ必要は無いのですが、ネロリのエッセンシャルオイルを安く手に入れることが出来たので、持っています。

エッセンシャルオイルとしては、私が最も好きな香りのうちの一つで、初夏から夏にかけて、このオイルをブレンドして、自分用の香りを作り密かに楽しんでおります。

ネロリという名前はこの香りを身につけていた貴婦人の名前に由来する名前らしいのですが、ちょっとアレンジするだけで、男でも全然OKの香りになると、私は思うのですが、どうでしょう。

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2006年6月23日 (金)

遥か昔の夏を思い出させる水芭蕉

Uryunuma_w カメラ:Pentax SP レンズ:Super Takumar 55mmF1.8 フイルム:kodachrome 25

写真の水芭蕉は北海道の雨竜沼のものですが、25年くらい前のものです。今は無きKodachrome、ISO25のフイルムです。このフイルムで撮った写真は全く当時と同じ状況を保持しており、保存性のよさに驚きます。

当時はこのポジフイルムを現像すると、赤色でKodachromeと印刷されたペーパーマウントに一枚ずつマウントされ、引き出し式の箱に入れられて返却されていました。マウントには現像した年月が刻印されており、手間をかけていたものだと、改めて思います。

発色は渋めなのですが、このフイルムで撮った植物の緑と、蒼い空の色が好きで、低感度を我慢して、よく使ったフィルムです。

くどくどと、フイルムの話を持ち出してまで、昔の写真を掲示したのは、本当のところは、最近の写真で良い物が撮れなかったからです。

この花の写真にはお作法があって、1.手前には綺麗な形の花のアップ 2.適度に群落をバックにして広がりを見せる 3.水を画面のどこかに入れ、出来れば光と戯れさせる。が条件です。ところが、現実はこれが、なかなか難しいのです。全盛期の花期が短い上に、この花が咲くような場所と時候は、天候に恵まれない事が多いからです。

その為か、この花は受粉に面白い工夫を怠りません。水芭蕉の本当の花は真中の芯にある小さなボツボツがそうなのですが、雌しべとおしべの成長に時間差をつけ、なるべく自家受粉しないようにする。昆虫によって他の花から花粉をもらえなければ、潔くあきらめて、さっさと自家受粉してしまう。この2段構えです。最近これに、風による受粉も狙って、3段構えではないかという説も何かで読みました。

この場合の昆虫ですが、水芭蕉が想定しているのはハエか何か、蜜が無くても来てくれそうな虫です。その為水芭蕉は、香りを発散するのですが、ちょっと変わった香りです。

私の印象では、焚きたてご飯に香水をぶっ掛けたような香りです。考え込むと気持ち悪いのですが、水芭蕉が咲く水面を渡ってくる風の香りは清らかです。この清らかな香りにつられて花穂に近づくと、ご飯が炊けたよーみたいな香りになります。

強引に解釈すると、清らかな香りは発散して遠くにいる昆虫に存在を知らせ、食べ物っぽい香りで、近くにきた昆虫に実際に花に止まってもらう。この2段構えの香りをこの知恵深い花は狙っているのではないでしょうか。

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2006年6月22日 (木)

西暦2xxx年、ニセアカシアは人類を救うか

Img_7540_w カメラ:Canon5D レンズ:EF24-105mm F4 L

ニセアカシアは思い入れの強い木なので、5月にポツンと開花してしまう横浜の木の開花ではなく、香り百選にも選ばれている秋田県の小坂町のニセアカシアの開花を紹介したいと思っていました。小坂町には写真のように、ピンクの花を咲かせる品種も植栽されております。

何故、小坂町かと言うと、小坂町は古くから鉱山の町なのですが、鉱山の煙害、酸性雨で山は裸になり、流出土砂で、川下の町も困っていました。この状況を救ったのがニセアカシアだったのです。それ以来、町とニセアカシアは共存してきました。

今、小坂町はニセアカシアの木が500万本あると言われていますが、当初は、荒れ果てた山河を回復させるために、一本一本に悲壮な願いを込めて植林されたものです。ニセアカシアが厳しい環境に耐え、土壌を改良すると、他の木も戻って来て、緑は回復しました。

ニセアカシアは今や、侵略的外来種。在来種を脅かす存在としてネガティブキャンペーンの対象に何時なるとも知れない立場です。しかし、ニセアカシアに望みを託した町の状況にこそ、この木の本質があるというものです。

すべての雑念を取り除いて、ニセアカシアの花を見て見ると、美しい花です。ピンクの花が咲く品種も良いですが、やはり風景として収まりが良いのは白い花です。そして、香りは、良い香りです。時に甘すぎると思う時もありますが、花が大量にあることからくるもので、嫌な感じの甘さの質ではありません。

Img_7548_w 何時の時代も、事の良し悪しはその時の人間の勝手な判断です。ニセアカシアにしても、昔は禿山を緑化する優れた植物で善、今は、在来種に脅威を与える侵略者として悪。棘があるので、伐採するにも注意が必要で、また横に伸びた根から芽が出るので、伐採しても根絶したことにはならないしぶとさが、嫌われる理由に加わります。

しかし、ひょっとして西暦2xxx年、酸性雨に犯された大地に、有害物質を浄化しつつ酸素を供給し、季節には蜂蜜と、てんぷらの具になる花を提供する、人類にとって、かけがえの無い植物と評価されているかも知れません。

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2006年6月20日 (火)

夜の淑女は言いすぎなアメリカバンマツリ

Ladyofthenight_w カメラ:Rolleiflex  SL35E レンズ:Makro Planar 60mm F2.8 HFT フイルム:RVP

ニオイバンマツリを紹介したので、アメリカバンマツリも日を置かずに紹介しなくては、と気に病んでおりました。単純に言うと、花が紫から白に変わるのが、ニオイバンマツリ、黄色から白に変わるのがアメリカバンマツリです。

ところが性質は随分違います。まず、耐寒性ですが、ニオイバンマツリは関東あたりでも地植えで越冬できるのに比べ、アメリカバンマツリは不可能です。鉢植えでもかなり保護してあげないと越冬しないので、耐寒性は随分劣ります。

花も、単純に紫、黄色の違いだけでは無く、アメリカバンマツリは長い漏斗形の花で、花の大きさもニオイバンマツリよりも大型です。

花の香りもまた違います。ニオイバンマツリは潤いのある、美味しそうな感じのジャスミン香ですが、アメリカバンマツリのそれはドライで、野性味があるジャスミン香です。また、ニオイバンマツリは日中も香るのに対してアメリカバンマツリは日中も少しは香るものの基本は夜中に強く香ります。

アメリカバンマツリは英語名では、Lady of the nightなのですが、この名前は夜に強く香るところから来ているそうです。淑女は夜になると強い香水を身にまとう為でしょうか。これに比べるとニオイバンマツリのyesterday today tomorrowという名は面白いものの、ウィットに欠ける名前に思えてきます。

私の近辺では、数年前にホームセンターで大量に売られました。この花を見てみたいと思っていた私は大喜びで買ってみたのですが、耐寒性の弱さを検証する結果に終わりました。

花については、黄色から白に変化する花は、咲き終わりにまた茶色に変色して、メリハリが無いような気がしましたし、香りも、ありがちな物に感じました。

冬に、枯らしてしまったのは、珍しさ以外に執着する理由が無いと思ってしまったからかも知れません。

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2006年6月18日 (日)

無限地獄の入口、Rolleiflex SL66

Img_7840_w_1 私は子供の頃、写真家の広田さんの鉄道の写真集が好きでよく見ていました。その写真のデータにRolleiflex SL66という名前が出てきて、それ以来憧れのカメラとなりました。

そのカメラの現物を見たのは、それから数十年経ってから、昼の部から夜の部までぶっ続けで歌舞伎座で観劇していたとき、幕間に気分転換で近くの中古カメラ屋にふらっと入って、そこにあった現物を見たのが最初です。

5年くらい前でしょうか。何十年も欲しいと思っていたものだから、買えるなら買ってもよいのサ、と自分に言い聞かせて、そのまま買ってしまいました。社会人になって以来、写真を撮ることは無くなっていましたが、庭で咲いた花の記録をしたいと考えていたのです。

今なら、迷わずデジタル一眼を買っていると思うのですが、当時私のカメラ知識は「TTL開放測光」で止まっていて、自動巻上げ、自動露出、自動フォーカスのカメラは怖くて使えなかったので、慣れ親しんでいる、中判、手動カメラのほうが楽だったのです。

このカメラは、内部構造が複雑すぎて、故障が多いという話を聞きます。また、その複雑な内部構造の為ほとんど手作りに近く、カメラの価格を押し上げ、その結果、売り上げが伸びずに製造中止になったとも聞きます。

カメラの概観から、それほどまでに複雑な内部構造はわかりませんが、シャッターを押したとたん、推察できます。シャッターの音は「パタラッ」という比較的静かな音です。この瞬間、大きなミラーをクイックリターンし、シャッター幕の開閉を行っています。それもすべて機械的に。このミラーショックの吸収だけでも素晴らしい技術が入っていることが解るのです。

このカメラは、優れた機械製品として、使用する喜びを味わせてくれましたが、恐ろしい罠でもありました。

そのうち、1.このカメラレンズの五角形の点光源ボケが気になり、2.改造レンズを見つけ、3.他のレンズに興味を持ち始め、4.他のレンズを探し、5.アダプターを探し、6.レンズに合うボディーを後付で買う、7.また4に戻る、という無限地獄に陥ってしまったのです。

写真のカメラは真中がRolleiflexSL66、左右がSL66SEです。特に左のカメラは、最も新しい2000年モデル?という触れ込みで米国のローライクラブの人から買ったものですが、パチモンくさいですね。その、クラブも去年は評判を落として、閉鎖してしまいました。

ほんの数年で、同じようなカメラが三台になったのは、それぞれ事情があるとしても、世間的には「ただの言い訳」程度の事情ですから多くを語りません。ハマってしまいましたと、認めます。

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2006年6月17日 (土)

タムシバは寂静の香り

Img_7558_w カメラ: Canon5D  レンズ: Mirotar 500mmF8  トリミング有り

コブシ(Magnolia kobus)とタムシバ(Magnolia salicifolia)の見分け方を知ってから、これまでの人生で出会った「コブシ」について振り返るようになりました。今までコブシだと思っていた、あの木は本当にコブシだったのか、と。

おそらく、私が出会ったもので、里山や公園の植栽として早春、他の木に先駆けて白い花を咲かせていたのがコブシです。山の奥深くで見た、初夏に咲いていた「コブシ」は実はタムシバです。

一般的にコブシとタムシバの花は花の付け根に葉を一枚二枚つけるかつけないかで区別されますが、初夏に山奥で開花するタムシバは、葉の展開も同時に始まっているので、小さな葉が花の根本に見える場合があります。白い花の合間に薄緑の葉らしきものが見えても、コブシとは限りません。

実は、山の奥深く、尾根筋の木はほとんどがタムシバです。コブシは里山か、谷筋に生える木です。コブシの木は背が高く、花数が多いのに比べて、タムシバの木は背が低く、花数も少なめです。

これは推測の域を出ないのですが、私の田舎ではタムシバとコブシを区別しつつ、タムシバをコブシという方言で呼んでいたのではないかと思われる節があります。

ともあれ、タムシバは葉や枝を噛むと甘いので、噛柴(カムシバ)からついた名前と言われます。実際に枝を噛んでみると、なんとも言えない爽快な風味があります。湿布薬と山椒とレモンを重ねてみたら、こんな香りがするかも知れません。美味しくはありませんが、口中すっきりといった感じはあります。

宮沢賢治の童話にマグノリアの木という、童話というより禅問答のような短編があります。以下はその一部の引用ですが、ここで、私は宮沢賢治は具体的にタムシバをイメージしてマグノリアの木を表現したのではないかと思っています。

「ごらんなさい、そのけわしい山谷にいまいちめんにマグノリアが咲いています。」
「ええ、ありがとう、ですからマグノリアの木は寂静です。あの花びらは天の山羊の乳よりしめやかです。あのかおりは覚者たちの尊い偈を人に送ります。」

この花の容姿と香りをこれ以上に美しく適格に文字にするのは、不可能、とさえ思われる表現ですね。

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2006年6月15日 (木)

テイカカズラは幽玄の香り

Img_6818_w カメラ:Canon5D レンズ:EF24-105F4L

本来は、スタージャスミンより先にテイカカズラを紹介すべきだったと思います。開花時期は、テイカカズラのほうが少し前ですから。
テイカカズラという名前は変わった名前ですが、定家葛と漢字で書けば、なにやら雅な名前に思えてきます。

この定家とは、新古今和歌集の編纂で有名な藤原定家のことでありますが、何故、定家卿が植物の名前になったかというと、定家卿の没後200ほど経ってから、能楽の「定家」が作られ、その話の中で、この植物が定家葛と呼ばれた為です。

曰く、旅の途中の僧の前に美しい女性が現れ、「以前付き合っていた人がいたのだが、私の死後も墓に定家葛となって絡んでくるので困っている、何とかしてくれ」と頼みます。僧は読経することで、葛を墓から解放し、女性が消えると、そこにはまた葛に絡まれた墓があった。

いろいろな感慨がわくストーリーであります。お能で観ると幽玄な感じかも知れませんが、色っぽい話であります。

ここで登場する定家が恋したとされる女性は、定家より10歳以上年上で、歌人であり、高貴な身分の式子内親王。藤原定家は、歌人として有名ですが、当時第一線の政治家で、あの手この手のポリティックスを駆使していた様子が、彼の残した日記から伺うことができるそうです。
その日記には式子内親王もしばしば、登場するものの、関係を明らかにする記載はなさそうです。もちろん、当時においては、天皇の娘と、エリート政治家のスーパースキャンダルですから、たとえ関係があっても、表には出せる訳はないのですが。歌のやり取りで、後世の人が恋の存在を、推察したのですね。

この花の名前の由来を知るとなおさら、この花の香りに魅力が増します。もともと青みと、柔らかさが微妙に織り交ざった、香りで、どちらかというと雅な感じのする香りです。

これに、色恋が混じり、妄執に発展したら完璧です。特に夜半に漂う、あの妙に穏やかで、青っぽい香りは、実に奥が深い香であるように思えてきました。

PS 和風ぽい絵柄のポジがあったはずですが見つかりません、またしてもデジで失礼。

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2006年6月13日 (火)

スタージャスミンというニュースター

Starjasmine_w カメラ:Pentax645 レンズ:Summicron 90mmF2(M型ライカ用) フイルム:RDP3

昔、浅草の植木市で、テイカカズラの黄色と白のセットと言うのを買って一緒に育てていました。その後ピンク色も加わって、一時期にぎやかだったのですが、そのうちなんか変だと思うようになりました。

白花のものが明らかに性質が違うのです。調べて見るとTrachelospermum jasminoidesという名前の花で、テイカカズラのTrachelospemum asiaticum とは別種でした。中国、台湾の暖かいところが原産で、英語ではStar Jasmineと言うことがわかりました。

その後、この植物はがんばってテイカカズラとは別に、スタージャスミンという名前で、園芸店でもポピュラーな花になりつつあります。まだ、一部でスタージャスミンは、ソケイと混同されているところもありますが、ソケイより育てやすい花なので、スタージャスミンの名前はいずれ、こちらに定着するものと思います。

ところで、テイカカズラとの違いですが、花色のほかに、スタージャスミンの方が葉が長く大きく、先がシャープです。葉の色も黒っぽい感じです。

この黒っぽい葉と純白な花のコントラストは見事で、晴天の日は輝きがまぶしいくらいです、また夜は地上の星と言った感じで素敵です。

香りも、ジャスミンとくちなしの中間のような香りで、青っぽいテイカカズラの香りとは異なった印象です。花色や、香りから、洋風の庭や、家の植栽には、スッキリした印象のスタージャスミンの方が似合うと思います。

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2006年6月11日 (日)

Summicron 90mm F2 on Pentax645

Img_7497_w M型ライカのSummicron 90mmF2の旧モデルには、レンズのヘッドを外し、ショートヘリコイドをつけて、ライカを擬似一眼レフにするヒゾフレックスという装置で使えるように設計された物もありました。

そのレンズは、バックフォーカスが長く、イメージサークルも比較的大きく設計されていたように思います。

この性質を利用して、このレンズは645のカメラでも使うことが出来ます。645で90mmは少し長めの標準レンズ的な焦点距離で、使い勝手の良いサイズです。

問題は、バックフォーカスの調整で、手持ちの645のカメラのフランジバックと相談してアダプターを作る必要があるのです。この点で、645のカメラがマミヤならば有利です。フランジバックが短いので、アダプターに余裕が生まれるからです。実際、ライカのヘリコイドを使ってアダプターを作成できます。

しかし、私が使っているカメラはフランジバックが長いPentax645なので、このやり方だと無限遠が来ない可能性が強く、どうしたものかと思っていた矢先、中古のアダプターを見つけました。

それは、Canon FDの15-25のヘリコイド接写リングをパーツに使ったもので、カメラ側を、Pentax645マウントに固定、レンズ側にレンズヘッドのスクリューネジとFDマウントの変換マウントがセットされたものでした。

これだと、この変換マウントを外せば、他のFDマウントへの変換アダプターを通して、他の35mm一眼のレンズもマクロでなら使えます。その他にもアイディア次第で用途は膨らみそうです。良い物が見つかりました。

ところで、Summicron 90mmF2のレンズは、645のフォーマットで妖しい魅力があります。まず開放だと4隅が暗くなり、像もゆがんで安定しません。隅っこまで安定させるにはF8くらいまで絞り込む必要がありそうです。

ただ、それでも中央はシャープなピントが来て、ボケが美しく、階調も豊かなので、色々とこのレンズで撮って見たくなります。マクロで使う時は、レンズを繰り出し、また絞り込むので、四隅も安定するのですが、このレンズはマクロ撮影と相性が良いらしく、良い結果が期待できます。

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2006年6月10日 (土)

ニオイバンマツリは美味しいそうなジャスミン香

Banmatsuri_w カメラ:Pentax645 レンズ:Summicron90mmF2 フイルム:RDP3

最近、近所でニオイバンマツリの庭木を見かけることが多くなりました。鉢花で買った木を地植えして、大きくなってきたという感じです。

ニオイバンマツリはBrunfelsia australisといってブラジルを中心とした南アメリカ原産の花木です。暖かいところで、生まれたわりにそこそこ耐寒性があって、横浜あたりでは、地植えで問題なく育ちます。常緑樹ですが、寒い日が続いて葉が落ちても、春になれば新芽が吹き出てきます。

この花のが面白いところは、紫で咲き出した花が退色して白くなるので、木全体でみれば、紫と白の花を咲き分けているように見えます。

こんなところから、英語ではYesterday-Today-and-Tomorrow という嘘のような呼び名がついています。充分、その気持ちは理解できるのですが「昨日、今日、明日」という植物名は面白いですね。

例えば、「今日、庭にでたら昨日、今日、明日が紫色の花を付けているのを見つけました。昨日見た時はまだ、昨日、今日、明日は咲いていなかったのですが。もう初夏ですね。折角咲いたきれいな昨日、今日、明日の紫色の花も明日になれば白に退色するのですね。」という会話になってしまうのです。面白いでしょ。英語で書いてしまうと、結構普通の会話になってしまうのかも知れませんが。

それはともかく、このニオイバンマツリは、ジャスミンのような香りがすると総称される植物の中で、最も良い香りをもっていると思います。

ジャスミンの香りにある意味似ているのですが、ジャスミンより罪が無く無邪気で、甘くしっとりしており、何かのお菓子のフレーバーが混入しているかのような香りです。

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2006年6月 9日 (金)

エゴノキは、白い清楚な花に合う名前

Img_3826_w カメラ:Canon20D レンズ:EF70-200mF4

エゴノキはハクウンボクよりわずかに遅れて開花します。前に、花はエゴノキよりハクウンボクの方が見ごたえがあると書きましたが、エゴノキの花も、枝からシャンデリアのようにぶら下がって咲く姿は、素晴らしく綺麗だと思い直しました。

個人的な思い入れでは、この花が開花している様子は、清楚で、エゴノキという名前の響きにぴったり来るように思います。

ところが、本来エゴノキという名前は関東での呼び名で、全国的には「チシャの木」をベースにして、お国なまりが加わった呼び方をされるのが一般的だったのではないでしょうか。

歌舞伎の「伽羅先代萩」の御殿の場で、籠の中の雀の子に親鳥が外から餌ばみさせる場面で、雀の唄が「こちの裏のちさの木に、雀が三疋止まつて止まつて、一羽の雀が云ふことにや」と歌われますが、このちさの木がエゴノキです。

ちさの木は唄に出てくるだけなので、もちろん雀が止まった枝に花が咲いているということは無いにしても、歌を歌う子の運命がわかっている以上、ここで純白のエゴノキの花が咲き、散っていく様子を想像する....のは考えすぎですね、多分。ここは、ヤマ場でもなんでもない場面なのですが、私はこの芝居の中で最も好きな場面です。

とにかく、清楚であること、これがこの花の身上ではないかと思うのです。花の香りもまた、ハクウンボクと似た、キリッ、クラッとした感じですが、ハクウンボクほど強く無いように思います。

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2006年6月 8日 (木)

白ワインの中には芍薬の香り

Peony2_w カメラ:Pentax645 レンズ:Planar110mmF2 フイルム:RDP3 (珍しく香りをモチーフにした名前を持つ芍薬、花香殿)

芍薬を紹介する時のお決まりは、「立てば芍薬」ですが、最近この花をみるたび、自分で自立できないのじゃないかなぁーと思います。支柱をはずせば、バタッと花枝が倒れそうです。

芍薬の花枝は丈夫ですが、それ以上に最近の改良された花は重そうです。いずれ、立てば芍薬の意味が美しいもののたとえから別なものに変わる日も近いかも知れません。

Peony1_w カメラ:Pentax645  レンズ:Planar110mmF2 フイルム:RDP3

現代の芍薬は、品種の名前を覚えるのも追いつかないくらい、いろいろな品種があり、花の色、形、香りも千差万別です。私もかつて、園芸の通信販売で、香りが良いと言う触れ込みの株を求めて、育てたことがあります。が狭い庭で、何の脈略も無く育てる花では無いですね。

この花を育てるには、この場所に芍薬を置くという確固たる、美意識が必要で、私のようにどんな香りの花なのか、とりあえず育てて花を見ようという人には、スペース効率上、不向きです。

何故なら、シーズンにはいろいろな植物園、公園、お寺で、様々な芍薬が美しい状態で見れるし。また、切花も、手ごろな価格で手に入ります。しかも芍薬の切花には、香りを持っているものが多いので、私は芍薬は切花で楽しむものと決めております。

その芍薬の香りですが、何でも白ワインの香りを表す、例えにも使われているようです。確かに、ドライな白ワインの香りにはキリッとした野性味を感じる部分があり、Peonyのような香りと表現するのは美しい感じがします。

もちろん、芍薬の香りにも様々な変化があり、バニラミルクのように滑らかな感じのものから山菜のようにイガイガと苦そうな感じの香りまであります。それでも、白ワインの香りの一部分として、「このワインはPeonyの香りがする」と言われれば、どの種類の芍薬か突っ込まず、「はあ、そうですね」と、野性味があるドライな風味を感じたら納得してしまいましょう。

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2006年6月 6日 (火)

シンデレラのようなハタケニラ

Img_6705_w カメラ:Canon5D レンズ:Zuiko Macro50mmF2(2枚とも、トリミング)

写真家の鬼海さんの撮る肖像写真のように壁際にたたずむ花はハタケニラと言います。ハタケニラは、もともとNothoscordum fragransと言う美しい名前を持つ、南アメリカが原産の植物です。

ところが英語でもfalse garlic(贋ニンニク)と呼ばれるように、いろいろなところでニラだとかニンニクだとかのまがい物としての扱いを受けております。もちろんニラやニンニクの臭気はありません。

これは、この花にとっては不本意で、まったく違った植物なのに、ニラとかニンニクだとか言うな、と言いたいのでしょう。

何故、こんな事になったのか。それはこの花は、切花等の商業的な園芸植物の対象とされてなく、球根さえ売られない雑草扱いだからです。ハナニラでさえ球根が売られているのに。

Img_6692_w 南アメリカ原産のこの花が世界に広まったそもそもの発端は、植物が好きな好事家が移植したからでしょう。花は綺麗だし昔の化粧品がよく持っていたような、どことなく郷愁をさそう良い香りもあります。しかし、健常で、種でも球根でも簡単に増殖する花は、種が飛散して徐々に雑草化していったものと思います。

どちらかと言うと、好ましい植物なので、よほど邪魔なところに生えなければ抜かれることは無いでしょう。次第に、場所によってはありふれた植物となったと思われます。

また、この花が商業的に園芸植物とならないのは、その開花サイクルと関係があるかも知れません。この花の開花時間は夕方から20時くらいまでです。シンデレラ姫より着飾ることが出来る時間は短いのです。

一日中開花さえすれば、この花の容姿と香りは十分切花として認められるハズなのですが、惜しいですね。

私の家のすぐ近くの道路の裂け目や塀の隙間にも、この花はやってきました。やがて、私の家にやってくる日も近いでしょう。

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2006年6月 4日 (日)

Makro kilar 90mm F2.8

Img_7439_w 昨日のハニーベルの表題写真はHeinz KilfittのMakro Kilar 90mmF2.8のレンズを使って645のカメラで撮ったものです。見ての通り、絞りは開放です。

Kilfittの説明はまた改めるとして、このMakro Kilar90mmというレンズは長らくムービーカメラの定番マクロレンズとして君臨してきました。当然、シネサイズで使うのが基本なのですが、大きなイメージサークルは645時には6x7で使ってみようという気にさせます。

このレンズは、特殊ガラスを使ったテッサータイプのレンズ構成で、ヘリコイドをダブルでもち、グリスのフリクションを利かせて、鏡筒をぐるぐる回転させながら伸ばして等倍までカバーします。レンズのマウントはL39、どのカメラマウントにも変換できるハズです。たぶん。

開放で撮ると、何だコレ?という感じのフレアーとボケが出ますが、そこが好きなので、開放で撮ることが大半です。

ただ、開放で撮っても、合焦部分の解像感は素晴らしいものがあり、このレンズがムービーで、長らくマクロの定番を張った事に納得が出来ます。

欠点は特殊ガラスを使っているためか、黄色の発色が強すぎることですが、植物を撮る分にはあまり影響が無いし、青みが強い富士のプロビアというフィルムに使う時にはちょうど良いと感じるくらいです。

このレンズは、赤と黒の元箱に入れられ(写真の緑の補強テープは脳内消去して下さい)、一本ずつのレンズテストの結果を焼き付けた、特殊なコーティングをされたガラスプレートと、テスト方法を添付して販売されていました。

Makrokilar90mmf28_w_1 そして、そのガラスのプレートは2枚作成され、1枚は工場で保管し、レンズ修理の参考にするという気合の入れ方です。左の写真の真中にある数字の下段は、このレンズのシリアルナンバーです。どんな保証書より信頼できる物ですね。

今は、もっと性能の良いレンズがあるのでしょうが、このレンズからはメーカーのプライドと責任が感じられ、持っていて気持ちの良い工業製品です。また、カメラレンズが高級品だった頃の貴重な文化財とも思えます。

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2006年6月 3日 (土)

ハニーベルの香りは蜂蜜よりもスズランに近いと思う

Honeybells_w カメラ:Pentax645 レンズ:Makro Kilar 90mmF2.8 フイルム:RAPF

写真の花はハニーベル(Hermannia verticillata)と言う名の花ですが、恥ずかしいことに、この花の名前をすっかり忘れておりました。かろうじて、何とかベルという感じの、ありがちな名前だったなー、と記憶していて、随分図鑑や、ネットで検索しました。

結局この花の名前を検索できたのは、ネットから、何とかベルの何とかをつぎつぎに変えて、探すことが出来ました。今回はネットで検索出来たのですが、これは名前の一部を記憶していたからです。特徴からだと図鑑からの検索の方が便利です。

この過程で面白かったのは、何とかベルの何とかをそれぞれ変えても、それなりにヒットすることで、本来の検索を忘れて、ほーとかへーとか感嘆しながら結構楽しむことが出来ました。それにしてもハニーベルとは思いつかなかったぜ。

この花の特徴は、黄色いベルのような花を下向きにつけること、その花の香りがすずらんのような、マダガスカルジャスミンのような香りであることです。確かに甘い香りですが、ウェットな感じの酸味も含まれていて、蜂蜜とはちょっと違うような気がします。

通常この花が店頭に並ぶのは3月か4月、ポット苗の草花風に売られます。ところが、この植物は実際は、ほふく性の小さな木なのです。耐寒性が強くないので通常は春咲きの草花みたいに扱われますが、場所を選べば、緑の葉をつけたまま越冬します。

Img_3467_w  カメラ:Canon20D レンズ:Zuiko Macro50mmF2

私が育てている木は、屋外で無造作に地植えしているだけですが、去年の5月から6月にかけては、グランドカバーのように淡い緑を伸張させ、黄色のベル状の花を惜しげなく咲かせ、良い香りは庭を覆いました。ところが、今年の冬は寒かったらしく、息も絶え絶えで、かろうじて越冬したという感じで、枯れた赤い枝が無残でした。

もともと、南アフリカが原産地ですから、耐寒性も耐暑性もたいして強くない植物なのです。地植えは魅力的ですが、ちょっと難しいかも知れません。

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2006年6月 1日 (木)

シャクナゲの香りはシャーベットに合うハズ

Vannessensation_w カメラ:Pentax 645 レンズ:Planar 110mmF2 フィルム:RDP3

写真のシャクナゲは、バン ネス センセーション。香料を採るシャクナゲとして栽培されているという触れ込みで、以前、通信販売で売られていました。

本当に香料を採る為に商業的に栽培されているのかどうか確認はできませんが、芳香を持つシャクナゲとしては、耐暑性に優れたものであることは間違いありません。横浜でもゴールデンウイークの頃に開花します。

シャクナゲはどちらかというと、寒さには平気で暑さに弱い暑がり屋さんなのです。

日本に自生するシャクナゲの香りは、記憶に在るような無いような。いくつかの品種は、とても良い香りを持っているものの、大半のシャクナゲは、香りが無いか微弱であるというのが現実です。

ところが、シャクナゲにはエッセンシャルオイルを採るような、強い香りを持つものがあります。ネパールの国花になっている、アルボレウム種もその一つで、実際エッセンシャルオイルが、花と葉から作られております。

私はアルボレウムの生花の香りは確認できて無いのですが、エッセンシャルオイルでの香りは、甘酸っぱく、ふんわりと良い香りで、シャーベットのフレーバーにありそうな香りです。

そう思っていたら、日本にシャクナゲのソフトクリームはあるようで、宮崎のシャクナゲの森で、デェコラムという世界で唯一食用に出来るシャクナゲの花をリキュールにして、ソフトクリームに混ぜてシャクナゲソフトを作っているらしいのです。

食べたことはありませんが、きっと美味しいことでしょう。でも、まだ、少しこだわりは残っていて「シャーベットの方が絶対に美味しいハズ!」と思うのですが。

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