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2006年5月16日 (火)

カーネーションの香りを忘れないで欲しい

Img_6676_w カメラ:Canon5D レンズ:Macro Planar 100mm F2.8 AEG

母の日にカーネーションを贈る風習は20世紀初頭にアメリカで発生したものらしいです。何でも教会で、亡くなった母の追悼会を開き白いカーネーションを参列者にプレゼントしたのが最初とか。

この話に乗ったデパートが、風習を広め、赤いカーネーションと白いカーネーションの使い分けを行い、現在に至る。

もともとカーネーションは、南欧か地中海地方が原産とされるナデシコの一種で、人々に好まれ、栽培、改良が続けられ、16世紀には、カーネーションという名前が確立した草花です。

カーネーションの名前は、肉色の花という意味であるとか、冠を飾る花の意味であるとか由来は諸説あるようです。とにかく、はっきりしているのは、この花が中世の頃から人々に愛され、栽培されてきたことで、その理由の一つはこの花が良い香をもっていたからですす。

その香りはクローブの印象を一部に持ちながら、華やかで、滋味深いものです。中世ではワインの香り付けに使ったという話も、いかにも赤ワインの香りにコクをましそうで、それもアリと思われます。

にもかかわらず、最近のカーネーションには香りが薄いような気がします。路地ものの種で育てるタイプには香りの強さを歌ったものもありますが、せっかくこれだけの切花が出回るのだから、香りの強い品種があっても良いのではないかと思うのです。

Img_6612_w カメラ:Canon5D レンズ:Apo Macro Elmarit 100mmF2.8

おそらく、これは、母の日のカーネーションの呪縛にとらわれている為では無いでしょうか。実際、白い花のカーネーションに香りが良く気に入ったものがあっても、プレゼントにするには気が引けます。相手が、悪意の冗談と捉えるリスクが少しでもあれば、プレゼントは出来ません。代わりに、赤いカーネーションを鉢花で送ることになります。

母の日はカーネーションを普及させてくれました。品種改良は続けられます、でも香りのことも忘れないでほしいものです。

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